名詞、形容詞、動詞と副詞まで 鳴き声の変化で分かった「会話をする動物」とは? (2/2ページ)
ただ、警報を聞いたプレーリードッグは、急いで巣穴に引っ込むこともあれば、外の広い場所で立ち止まるだけで動かずに立ったまま、どうしようか考えていらしいときもある。いつも同じ対応をするわけではなかったのだ。
そこでスロボチコフ博士は、コヨーテ、犬、人間などの捕食者がコロニーを通り過ぎたときに、危険を知らせる鳴き声を録音して分析。その結果、プレーリードッグは、いろいろな鳴き方をして、どの捕食者なのかを特定していた。さらに、人間が着ているTシャツの色が変わると、鳴き声もそれに合わせて変わっていた。
■名詞、形容詞、動詞と副詞まで…プレーリードッグのすごささらに研究を進めると、プレーリードッグのコミュニケーションには複雑な構造があり、品詞の機能ももっているようだという。
スロボチコフ博士は、これまでにプレーリードッグが危険を知らせるときに使う単語を100語以上読み解いている。
「人間」「コヨーテ」といった名詞、「黄色い」「青い」「大きい」「小さい」という形容詞、「速く走る」「ゆっくり歩く」という動詞と副詞を組み合わせたような鳴き声もあることがわかった。驚くほどくわしい情報を伝えていたということだ。
また、プレーリードッグだけでなく、科学技術の進歩のおかげで鳴き声を解釈できる動物は、ニワトリ、テナガザル、パンダ、オウムなどがいる。
プレーリードッグの暮らしぶりを知ると親近感すらわいてくる。本書に登場する動物たちの能力や新たな一面を知ると、もっと近い存在に感じるかもしれない。
(新刊JP編集部)