本好きリビドー(185) (2/2ページ)
その常陸國總社宮の禰宜(ねぎ=神社トップである宮司の次、№2の立場)・石?貴比古氏が著した1冊が『きれいな心のつくりかた 神主さんに学ぶ心身を清らかにする生活習慣』(文響社/1350円+税)だ。
宗教家が説いた難解な自己啓発本と思いきや、そうではない。日常の些細な事柄に気持ちを安らかにできる方法が潜んでいて、それらを実践するだけで精神をコントロールできるという内容だ。例えば、食事前は「いただきます」、食後は「ごちそうさま」と、1人でいても口にしてみる、年に2回は大掃除をする、掃除する際は上座から行う。
また、テレビを消し活字に親しむ。現代でいえばスマホから手を離すことも有効だろう。つまり金運・勝負運等のご利益を期待するのではなく、ちょっとだけ生活習慣を改善することで、心に余裕をもって暮らしていくことが可能だと提案した書籍である。
むろん神社関係者が執筆した本だけに、神社へ参拝する時の基本的マナーなども載っているが、それも心を安らかにする一つの手段と考えればいい。
新年には初詣に行く読者も多いだろうが、赴く前にぜひ一読をオススメしたい。例年通りのお参りではなく、生活パターンを見直す契機になるかもしれない。
(小林明/編集プロダクション『ディラナダチ』代表)