サクソフォンを使った公開の防音テストを2月7日に実施。室内で楽器を思い切り楽しみたい人向けに、自社開発の「特許防音工法」の防音を確認 (2/3ページ)
しかし、部屋のスペースを考えると実現は困難です。そこで、最小の厚みで最大の効果を得るためにさまざまな工夫をしました。
1.既存の部屋の中に防音室を設置
2.防音室は大壁造りで内外二枚張りとする
3.内側の骨組みは千鳥間柱でつくる
4.千鳥間柱の下地に、外側のみ防音材を張ったユニットをつくる
5.ユニットを並べて壁・天井を構成
6.大壁の中に吸音板を入れる
7.内側にも防音材を張る
8.窓・ドアも同様に大壁の内・外を別々に処理
二重壁間の距離はできるだけ多く取ると効果が増しますが、部屋の面積との兼ね合いも考慮しなければなりません。そこで、低音側の透過現象である共鳴透過の理論的な共鳴透過周波数を調べました。両面に石こうボード12mm1枚を張った壁の場合、壁の距離を離すほど共鳴透過周波数は低くなりますが、10cmを超えるとあまり変化がなくなります。そのため、二重壁間距離は10.5cmとしました。
このように特許防音工法でつくった部屋では、大きな音で演奏をすることが可能です。楽器を練習したい人が心ゆくまで楽しむことができます。
■アコースティックギターが開発のきっかけ、チューバでさらに勉強
防音室をつくるきっかけとなったのは、賃貸したアパートにアコースティックギターを弾く住人の方がいたことです。夜中にギターを練習するため、簡単な防音ブースをつくり部屋に設置したところ、大変、喜ばれました。
その後、チューバ奏者が入居。チューバは低音で大きな音が出るのが特徴です。そのことで防音について深く勉強することになり、以下のことを知りました。
1.人間の聞く能力は、ヴェーバー-フェヒナーの法則に従い、対数に比例
2.防音には吸音と遮音がある
3.遮音性能は質量則があり、遮音性は質量と周波数に比例する
4.質量則に従わない遮音性を悪くする要素として低音域に共鳴透過がある
5.同様に高音域にはコインシデンス効果がある
1.の理由から二重壁が必要であることがわかりました。