元国連捜査官が見た北朝鮮「ブラックホール」(4)日本の制裁は「抜け穴」だらけ (2/2ページ)

アサ芸プラス

〈国連海洋法条約においては、全ての国の船舶に対して、沿岸国の平和、秩序又は安全を害しない限り、領海における「無害通航権」が認められているため、ヒチョン号がOMM貨物船であるという事実だけでは、その通航が「無害ではない」とは必ずしも判断できず、ヒチョン号の無害通航権を認めざるをえなかった〉

 日本政府はヒチョン号に対し2回の貨物検査を行ったが、回答には〈これは極めて異例の措置〉とあり、この言い訳がましい文言が古川氏のむなしさを募らせた。

「安倍総理や菅官房長官、岸田政調会長が一様に『国連安保理決議の完全履行を!』と訴えていますが、国内での船舶の資産凍結については、議論すらされていないのが現状です。日本で安保理決議履行のための法律である、貨物検査特別措置法が施行されたのが10年5月。以降、新法はできていません。政府は安保理制裁決議で資産凍結対象に指定された北朝鮮船籍の船舶が領海内に入った場合、船体の没収を可能とする新法の検討を始めたものの、いまだ成立する気配すらない。つまり、日本の制裁は相変わらず『抜け穴』だらけ。北朝鮮はそれをあざ笑うように、ネットワークを世界に広げている。だからナメられる。結局、日本は傍観者でしかないんです」

 次は、世界各国に広がる北朝鮮の闇ネットワークの実態に迫る。

「元国連捜査官が見た北朝鮮「ブラックホール」(4)日本の制裁は「抜け穴」だらけ」のページです。デイリーニュースオンラインは、国際連合安全保障理事会対北朝鮮制裁古川勝久オーシャン・マリタイム・マネジメント社週刊アサヒ芸能 2018年 2/1号社会などの最新ニュースを毎日配信しています。
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