建国神話は海幸山幸の後日談?神武天皇伝説とむかし話の意外な関連性

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建国神話は海幸山幸の後日談?神武天皇伝説とむかし話の意外な関連性

2月11日は建国記念の日でしたが、この祝日は、記紀神話に記された神武天皇が即位した日とされる1月1日を新暦に直した“紀元節”が始まりになっています。つまり、建国記念の日は日本神話にゆかりのある祝日なのです。この建国神話と昔話で有名な“海幸山幸”との切っても切れない意外な関連性についてご紹介します。

海幸山幸の童話、実は建国神話のプロローグだった?

豊玉姫

海幸山幸のお話は、天孫※である瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)の長男(次男説もあり)と末っ子が主人公。兄は漁師の海幸彦、末っ子は狩人の山幸彦として働いていました。二人が仕事を交換した際、海幸の釣針を山幸が失くしてしまいます。兄に責められた山幸は冒険の末に海神・ワダツミの宮殿に辿り着き、豊玉姫と言う美少女と結ばれ、釣針も見つけ出して貰うことに成功します。※天照大神の孫

妻とその父ワダツミから、潮の満ち引きを操る宝珠と海幸彦に災難を与えるための呪文を受け取っていた山幸は、助言通りにして兄を懲らしめて降伏に追い込みました。

その後、山幸彦と豊玉姫の子供・ウガヤフキアエズの命(鵜草葺不合命)は、母方の親族に当たる玉依姫と結ばれてカムヤマトイワレビコ(神倭伊波礼毘古命)と言う皇子をもうけます。そのイワレビコ皇子こそが神武天皇となって大和朝廷を開きます。つまり、建国神話の主人公である神武天皇は、昔話の主役である山幸彦の孫にあたるのです。

月岡芳年「大日本名将鑑 神武天皇」

みんな知ってる昔話から続く先にあるのは壮大な日本神話

『浦島太郎』は海の理想郷へ行く話。『塩吹き臼』は、魔法の宝で意地悪な兄弟を懲らしめる物語。これらの有名な昔話に類似した海幸山幸のお話はお馴染みの方も多いことと思われます。しかし、その勝利者である山幸彦の系譜から大和朝廷の創始者・神武天皇が生まれていたことはあまり知られていないかもしれません。

この神話は、天の神の子と陸の住人を兼ねた存在である山幸彦が海の支配者であるワダツミの娘(真の姿はワニザメ、もしくは龍)と結ばれて海幸彦を倒し、海を支配する力をも手にした説話として知られています。海幸彦、ワダツミなど海との関連性が強い神話であるため、朝廷が各地の海洋民族を取り込んで権威を高めた史実が背景にあるという説も有力です。

山幸彦を祀る青島神社

こうして陸海空=天下を治める資格を手にした英雄の孫が神武天皇になる神話は、島国で海洋立国でもある日本の誕生を物語るには相応しいお話で、意外(?)なリアリティがあります。昔話の元にもなった神話が、建国につながる壮大な物語であったことに思いを馳せ、建国記念の日を楽しんでみるのも一興ではないでしょうか。

画像:Wikipedia『トヨタマヒメ』『青島神社』より

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