映画「空海」公開記念対談!「平安の超天才」は3カ月で密教の祖師になった(1)空海は「うどん県」で生まれた (2/3ページ)
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沙門空海唐の国にて鬼と宴す
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空海-KU-KAI-
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美甘子
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河合敦
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空海
彼のおじさんが桓武天皇の皇子である伊予親王の家庭教師のようなことをやっていて、空海もこのおじさんに論語などを学んで大学に入ったのです。が、大学に飽き足らなくなって辞めてしまいます。せっかく入った大学をなぜ辞めたのかというと、記憶力が百倍くらいよくなる「虚空蔵求聞持法(こくうぞうぐもんじほう)」という修行法を、ある沙門(修行僧)に教わり、仏教の修行に入ったんです。虚空蔵菩薩の真言を、ある作法にのっとって50日間に百万回唱えるという荒行で、あらゆる経典を暗記して理解できるようになったといいます。
美甘子 大学で儒教を学んでエリートコースにいたのに‥‥。
河合 仏教の道に行くために大学は中退してしまった。もちろん親や親戚は大反対。だから納得してもらうため、儒教・道教・仏教を比較して、最終的に仏教が優れている理由を本(『三教指帰(さんごうしいき)』)に書いています。
美甘子 それから四国の山の中で修行してたんですね。
河合 ある時、高知県の室戸岬の洞窟で修行している時、空と海しか見えなくなって‥‥。
美甘子 そう、それで空海という名前を名乗ったんですよね。
河合 そこで修行していたら、明けの明星と言われる金星が水平線に現れて、空海の口の中にグワーっと飛び込んできたというんですね。
美甘子 ちょっと神話的というか、神秘体験ですね。
河合 空海が生まれる時も、インドの聖人が飛んできて体の中に入る夢をお母さんが見たという伝説がありますから。
美甘子 キリスト生誕の伝説なんかにも似てますね。
<プロフィール>
河合敦(かわい・あつし)1965年、東京都出身。青山学院大学文学部史学科卒業、早稲田大学大学院博士課程単位取得満期退学(教育学研究科社会科教育専攻日本史)。