日産が固唾を飲むルノー・ゴーンCEO続投 (2/2ページ)

週刊実話

そのため政府はルノーを動かし、業績のいい日産をルノー傘下に完全に収めさせたいのが本音だという。
 「マクロン氏は以前から、ルノーの持ち株数を巡ってゴーン氏と激しい攻防を展開しており、現在も確執があるとされる。しかし、いざゴーン氏をCEOから外すとなれば、日産、三菱に精通する人材がいなくなってしまう。結局、やむなくゴーン氏を再任せざるを得なかったというのが実情のようです」(同)

 そんな状況下、ゴーン氏の再任にあたってどんな駆け引きが行われたのか。
 「両者の激しい条件闘争があったと見られています。中身は主に、今のルノーと日産の関係。ルノーは日産に対し45%を出資しており、日産はルノーに15%の出資をしている。ただし、日産はルノーに対して議決権がないという不均衡な関係となっており、ゴーン氏は、その関係の改善を条件にして、フランス政府とやりあったといいます」(同)

 さらには、フランス政府の株の比率を下げることについても、話し合った可能性があるという。
 「フランス政府にとってみれば、ゴーン氏が'22年のCEO退任後も、日産とルノーがさらに密接な関係が維持できる体制作りを求め、ゆくゆくは合併する方向を持ち掛けた可能性が高い。表面上、最終的にゴーン氏の高額年俸10億円の引き下げで合意といった形にはなっていますが、それ以外にも様々な材料について話し合われたと思われます」(前出・業界誌記者)
 結果的に、ゴーン氏とフランス政府は今回、痛み分けに終わったということなのか。

 一方、ゴーン氏にとっては、これからが厳しいとの指摘もある。ルノー、日産、三菱の中の要は、なんといっても日産。その日産に、若干の陰りが見え始めているからだ。2月上旬発表の'17年4〜12月の営業利益は3642億円で、対前年比27.6%減。国内の無資格検査問題と北米市場の落ち込みの影響をいまだ引きずっている状態だ。
 「北米市場は今、セダンからSUV、ピックアップトラック人気に移行しているが、そこを読み切れず、セダンなどの在庫が膨らむ問題が出ている。今後、最大の決戦場となる中国でも電気自動車を重視しすぎ、不安視する声も出ているのです。もし日産の経営環境がさらに厳しくなれば、ゴーン氏の影響力は前倒しで失速しかねないのです」(同)

 ゴーン氏と一心同体の日産が揺れる日は続く。

「日産が固唾を飲むルノー・ゴーンCEO続投」のページです。デイリーニュースオンラインは、社会などの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る