転居できない“難民”続々 引っ越し業界の人手不足深刻化 (2/2ページ)

週刊実話


 「きついが日払いの高額バイトとして、体育会系大学生や若い人に人気の職種だったのが引っ越し業界。時給相場は1300円、1日で1万2000円〜1万3000円で、場合によっては2万円支給する業者も出てきて、10日20万円などと募集する業者も出るほど。ところが最近は、他のバイトの時給が急激にアップしており、都心の繁華街飲食店でも時給1300円前後を支給するところが出てきた。引っ越し業者より時給は安いが“きつい仕事をこなさなくても十分に稼げる”と、引っ越し業は学生たちに敬遠されがちになっているんです」(同)

 3つ目は、働き方改革の影響だ。大手引っ越し業者のアート引越センターでは、働き方改革に沿って3、4月のピーク時の受注を、従来から2割削減したという。同様の動きは、大手引っ越し業界を中心に広がりつつある。

 これらの背景に加えて、春先の引っ越しの集中が追い打ちをかける。
 「日本の年間移動世帯は、約200万世帯と言われる。うち、春先には30%が集中します。企業の異動や進学、就職も春先というのが日本の慣例ですからね」(経営アナリスト)
 しかも、運よくピーク時に希望者が引っ越しできたとしても、その金額は通常の倍から3倍と超高値。例えば、企業などが異動時期を分散したり、進学時期を4月と9月に分けるなど日本社会の構造変革があれば対応も可能だが、現実はそうもいかない。

 では、運悪く引っ越し難民となってしまった場合、我々はどうすればいいのか。
 「今はアパート、マンションに家具や電化製品を設置している場合も多い。そうした物件を利用し、必要な衣類、日用品だけを持参する。布団などは現地調達でまかなう。どうしても大きいものを移動したい場合は、一時トランクルームなどに預け、時期をずらすこと。そうすれば、費用も大幅にダウンできる上、路頭に迷うことも避けられます」(生活アドバイザー)

 前出の全日本トラック協会広報担当者もこう言う。
 「大手の依頼が多い中、中小事業者ではまだ対応可能ということもあります。『引っ越し安心マーク』を持つ中小の事業者に相談してみるのもよいと思われます」

 「引っ越し安心マーク」事業者は、同協会のHPで検索が可能だ。ただ、いずれにしても引っ越し業界の深刻な人手不足はしばらく解消されそうにない。
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