タヌキを祀った神社が取り壊し? 小松島市に詳細を聞くと、難しい事情も (2/2ページ)

Jタウンネット

結構強面だ(Reggaemanさん撮影, Wikimedia Commonsより)

では、取り壊しの話が出ているとされる、小松島市にある「金長大明神」は何なのかというと、1957年に「阿波狸合戦」を製作した映画会社の社長が、映画が空前の大ヒットを記録したことに感謝して建てたもので、歴史的に「阿波狸合戦」と関係があるわけではない。

とはいえ、ジブリ映画の『平成狸合戦ぽんぽこ』を始め、さまざまなフィクションにも「阿波狸合戦」の神社として登場しており、それなりに知名度のある神社でもある。観光資源としても価値もあると思われるのだが、取り壊してしまうのだろうか。

Jタウンネットが2018年3月15日、小松島市に取材を行ったところ、担当者は「具体的に金長神社をどうするかは、まだ何も決まっていない」と答えた。

「金長神社は市営グラウンドに隣接する形で建てられていますが、その用地は借地として神社を管理する金長奉賛会にお貸ししている状態です。この市営グラウンドを津波対策の一環として、防災公園に拡大整備する計画が立てられており、グラウンドや周辺の土地を更地にする必要が出てきました。借地の施設にも立ち退いていただく必要があるため、補償などの協議を奉賛会と行っている段階です」

移転するのか、モニュメントなどを設置するのか、何らかの形で残すのかといったさまざまな可能性を検討しているという。いっそ、整備中は一時的にどこかに仮移転しておき、防災公園完成後に元の場所に神社を戻すという方法も取れるのでは、と考えてしまうのだが、そこは法律の壁がある。

「都市公園法では市の公園に神社を設置することを認めていません。記念碑などであれば可能ですが、防災公園に整備したあと、同じ場所に金長神社を戻すことはできないのです」

さすがの金長も法律を回避することはできなかったようだ。取材に答えた担当者は、「観光資源として残したいという思いはあるが、観光だけの話ではないので......」と話していた。

ちなみにちょっとややこしいのだが、「金長神社本宮」という名前の、今回話題となっている「金長大明神」とは別の金長神社も小松島市内には存在する。

こちらも金長大明神を建てたのと同じ映画会社の社長が1939年に建立したものだが、日峰山という山にあり、管理している団体も異なる。グラウンドの整備の影響もまったくないという。社長、ちょっと神社を作りすぎなのでは......。

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