大和イチロウ「インスタントラーメンは職人芸が光る世界」 (2/3ページ)
そして、おいしかったら、そのメーカーに連絡をして工場を見せてもらえないか、掛け合います」
ゆま「工場見学まで?」
大和「はい。僕の店では基本、工場を見せられないラーメンは取り扱わないようにしています。僕自身が製造過程まで知りたくて、半分、ストーカーみたいな感じなんです(笑)。それに、工場で公開できない製造過程があることは、そもそも食品としておかしい。信頼性がないと、やはり取り扱えないんです」
ゆま「今の話だけで本当に心の底からインスタントラーメンを愛されていることが分かります。でも、製造過程なんて、そんなに変わらないんじゃないですか?」
大和「そこが皆さん、よく誤解されているんです。インスタントラーメンって、めちゃくちゃ繊細なんです。たとえば、山形県にあるラーメン工場が10キロだけ引っ越しをしたんですね。すると、一気に味が変わったんです」
ゆま「え? どうして?」
大和「気候や風土が変わったからです。特に湿度が少しでも変化すると、乾燥麺は大きく影響を受けるんですね。たった10キロ、場所を変えるだけでダメになってしまうんです。しかも、それに、お客さんも気づいてしまった」
ゆま「つまり、インスタントラーメンは、それぞれ“地元の味”ということ?」
大和「その通りなんです。自前の味噌蔵を持っている麺メーカーもあって、そこは過去に一度、蔵を変えたところ、味が変わってしまったということで、元に戻しているんです」
ゆま「こだわりが強いんですね」
大和「はい。麺の太さも、そのラーメンに合うように計算し尽くされているんです。それこそ麺の太さが0.3ミリも変わったら、味が変わります。長い歴史を持つチキンラーメンも、昔とは少し味が変わっているんです」
ゆま「私、これからはインスタントラーメンを、もっと大事に味わいます!」
大和「アハハ。まあ、そうはいっても、我々消費者はそこまで深く考えず、手軽に食べられるインスタントラーメンを楽しめばいいと思うのですが……実際は職人芸が光る世界なんですよ」
■『利尻昆布ラーメン』がオススメ!
ゆま「こういう話を聞くと、ますます食べたくなります。