デイゴの花よ咲け。銘苅信吾、「沖縄のラグビーを日本一へ」。 (3/4ページ)

ラグビーリパブリック

 困難に直面したとき、しんどいときこそ頑張れる選手になろう。

 自分より弱い立場にある人に手を差しのべられる人になるんだ。

 ラグビーの指導を通して、そんなことを言い続けた。

 それが子どもたちの心に届いていたと知って「自分のことしか考えられなくなりそうなときに、みんな、そういう行動ができた」。勝ち負けを超えて心が震えた。

 人は成長するのだ。

 それは子どもに限ったことではない。早大ラグビー部の指導でも実感した。

 高校時代、おそらく通知表の体育の評定が2か3だったと思われるWTBが4年でファーストジャージーを着た。5回のうち3回はノックオンしていたSOがFLに転向し、2年間でEチームからAチームに這い上がった。

 コツコツと努力を重ねる人間は、いつか花を咲かす。

 自分も地に足をつけて指導し、沖縄でデイゴの花を咲かしたい。

 4月になったら会社登記をおこない、同7日に入校式を開くつもりだ。

 3月の体験会に参加した80人の中には、福岡から駆けつけてくれた人もいた。その中の30人近くからは、すぐに入校希望が届いた。小学1年生~4年生までは週に2回、5~6年生は3回、中学生は5回の活動を考えており、それぞれ3000円、5000円、7500円の月謝を予定。地元企業からのサポートなども募り、クラブを運営していこうと思っている。

 しばらくしたら高校時代の2年後輩が指導スタッフとして加わる。体験会では地元・やんばるクラブのメンバーが指導のサポートをしてくれた。仲間たちのサポートが嬉しい。

 早大、ワセダクラブでの8年間でコーチングのテクニックも、最新の理論も学んだ。それらを財産に、「押しつけるのではなく、子どもたちの目的達成のサポートをするつもりです」。ティーチングでなくてコーチングを心掛ける。

「コーチとしても学び続けるつもりです。現在の最新と言われる練習が、この先も、そのままのはずがないからです。学び続けることもコーチの責任」

 2月から毎月数日間、アルカス熊谷(埼玉)でアシスタントコーチを務めている。指導スキルとクラブ運営を学ぶ機会だ。成長の足を止めるつもりはない。

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