デイゴの花よ咲け。銘苅信吾、「沖縄のラグビーを日本一へ」。 (4/4ページ)
自身が高校生だった頃に名護に指導に来てくれて以来のつき合いである、後藤禎和さんのようになりたい。大学卒業時、ワセダクラブに誘ってくれた。早大監督時代にはヘッドコーチに指名してくれた恩師でもある。
「後藤さんは選手のことを誰よりも観察しています。だから、一人ひとりにとって意味のある言葉をかけられる。だから、かける言葉が少々キツくても選手たちは受け入れる。みんな、(後藤さんが)誰よりも自分を理解してくれていると分かっているんです」
故郷に戻ることを決めたと、その人に報告に行った。しばらくして、一通のメールが来た。
使わなくなったボールやジャージーがあるから送ろうか。
これまで、自ら連絡してくることなどなかった人から届いたのは、その一行だけだ。
でも、たまらなく嬉しかった。新たな力がわき出たような気がした。
自分もそんな指導者になる。沖縄の子どもたちの心を前に進ませる。