天才テリー伊藤対談「小松政夫」(3)植木の身代わりでバイクスタントも (2/2ページ)
何かの映画で、あぐらをかいたまま、ちょっと高いところに飛び乗るシーンとか覚えていますよ。
小松 ああ、ありましたねェ(笑)。
テリー 国立競技場で踊ったりする場面でも、それがよくわかりますよ。
小松 あれ、当日その場での振り付けですからね。いちおう振り付けの先生がいるんですけど、古澤監督が「植木さんは好きなようにやらせたほうがいい」って言うもんだから、植木がその場で歌いながら踊って。またそれがみごとなんですよね。
テリー 古澤監督の期待に植木さんはみごとに応えるからすごいですよね。
小松 でも、植木が古澤監督に文句を言ってるところを見たことがありますけどね。ホテルの部屋で、当時、彼女役だった浜美枝さんが待っている。植木がその部屋に入ると、もみ消したタバコが目に入る。植木としては「ははあ、さっきまでここに誰かいたんだな?」と気づくような芝居をしたかったと思うんですよ。でも古澤監督は「部屋に走って入っていけ!」って指示するので「ちょっとは考えるような演技をさせてくださいよ」って(笑)。
テリー へぇ。でも、それって今のハリウッド映画ですよね。スピードが速くて、カット数も多い。
小松 ああ、そうかもしれませんね。本当に個性的な人で、撮影の時は「シュートするーッ!」って大声を出すんだけど、家の表札のアップなんかも、「ハイ、表札のアップ撮るー、シュートするーッ!」って叫ぶんですよ(笑)。
テリー ハハハ、撮ってる映画と同じで、テンションが高い人だったんですね。おもしろいなァ。