森永卓郎の「経済“千夜一夜”物語」 倒閣の動き強める財務省 (2/2ページ)
一方、そのテレ朝の会見直前に麻生財務大臣が発表したところによれば、福田次官からは「職責を果たすのが困難になった」との申し出があったという。
しかしこれで、さらに財務省は有利になった。福田次官をかばった安倍政権への国民の批判が拡大し、政権崩壊の可能性が高まったからだ。
安倍総理が政権を維持し、憲法改正を実現するための最後の切り札は、消費税率の5%への引き下げだ。しかし、政権批判が続く中で、そうした行動に出れば、国民の目には、保身のために引き下げを打ち出したように見えてしまう。切り札が出しにくくなるのだ。
おそらく財務省は、安倍総理への追及があと半年続けば、時間切れで消費税の10%への増税が達成できると踏んでいるだろう。そして、福田次官のセクハラが確定しても辞任までにとどめ、巨額の退職金と天下り先を確保するはずだ。福田氏は、安倍政権を追い詰めた功労者だからだ。