目指すはパイロットか広告マン。中大4年の重松隆宏、ラストイヤーへの決心。 (2/2ページ)
最後は、下級生にいい影響を与えられるような引っ張り方をしたいです」
堂々たる体格と大胆なパフォーマンスで、トップリーグ関係者からも注目を集める。本人も学年を重ねるごとに自分の将来と向き合うのだが、頭に浮かんだ選択肢は「パイロット」と「広告代理店」だった。
「パイロット」は高校時代からの夢だったという。校内で企画された職場体験で都内にある航空会社の研修センターへ訪問。機体のコックピットと同種の部屋で操縦桿(そうじゅうかん)を握り、憧れを抱いた。
「単身赴任の関係で親を空港で出迎えることが多く、その時から飛行機っていいなと思っていました。東京でも操縦桿を握るというなかなかできない経験をしました。その時の景色もよかった。友だちがジャパン(年代別代表の遠征)で飛行機に乗っていますが、そういういろいろな人を運ぶということがすごいな…と」
一方で「広告代理店」は、就職に際し自分を見つめ直す過程で興味を持った。中学時代に大手企業がスポンサードする太陽生命カップへ参加し、茨城・ケーズデンキスタジアムの芝で試合ができたことを思い返したのだ。
「福岡では大会の決勝戦も土のグラウンドでやっていましたが、太陽生命カップでは1回戦の試合でもいいグラウンドを使わせてもらいました。僕も(子どもたちに)そういう環境を提供したいな、と感じました」
希望するふたつの進路に共通するのは、選手とは違う立場で楕円球界を支援できそうなことだ。進路について聞かれた重松も、「これまでとは違う形でラグビーを振興したい」と強調する。自身の去就に関する情報が水面下で拡散されることへは「これで受からなかったら…」と苦笑するが、航空業界とマスコミ業界を目指すことに迷いはない。
ジャージィ姿でもリクルートスーツ姿でも、勝って笑いたい。
(文:向 風見也)