YOUはカメラでタイムトラベル?浮世絵の江戸名所を切り取るイタリア人写真家の展覧会、東京で開催! (2/4ページ)

Japaaan

広重「真崎辺より水神の森内川関屋の里を見る図」(左)、ジュゼッペ・デ・フランチェスコ「中銀より汐留の庭 浜の離宮を見る図」(右)。筑波山を望む円窓は、浜離宮を見下ろす中銀カプセルホテルの窓に。

ジュゼッペさんの「東京百」のシリーズは、ただ広重の描いた名所の「ビフォア/アフター」を写真におさめているわけではありません。江戸の町で広重が感じたもの、描きたかったものが何かを、160年の歳月を経た東京で探し歩いています。

たとえばジュゼッペさんの写真では、舟の行き交う葛飾の用水路は日本橋の高速道路に、隅田川河口の遠望の富士山は東京スカイツリー(R)に置き換えられています。それは、広重作品を構成する各要素を「運輸業の発展」や「東京のランドマーク」というような意味性で解釈しているから。

広重「亀戸梅屋舗」(左)、ジュゼッペ・デ・フランチェスコ「浜離宮茶屋汐留」(右)。ビル群と菜の花畑を背景にした紅梅は、亀戸の梅園の白梅と絶妙にシンクロする。

そもそも広重自身も、「江戸百」の制作において、目の前の景色をそのまま描いているわけではありません。広重は、縦長の画面構図の中で風景を再構成し、配色に腐心することで、江戸の四季の風物、人々の営みを現実以上に情緒豊かに表現しています。浅草寺の雪、亀戸の梅、水道橋の鯉のぼり、芝居町の夜……場所の選定と季節(時間)の組み合わせの妙にも、広重のセンスが光ります。

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