大型量販店が進出しても「町の電器店」が生き残る理由とは (2/2ページ)

新刊JP

彼らには彼らにしか満たすことができない需要があるのである。

型の古くなった家電の修理や顧客サポート。これらは大型の量販店にはカバーできない領域だ。この部分を担うことで、「町の電器店」は地域コミュニティとつながる。

まして、修理やサポートを欲しているのは、多くの場合中高年層であり、彼らは若い世代よりもお金を持っている。彼らは「一円でも安く家電を買う」ということには執着しない。少し割高でも、買った後に親身にサポートをしてくれる店から買うことを選ぶのである。

これは、マーケティングの観点から注目すべき現象だと言えないだろうか。大資本が拾いきれない需要に活路を見出し、顧客に価値を提供する。あるいは、商品価格や品揃えといった当たり前の物差しを捨てて、別のところで勝負する。小規模で体力に自信のない企業のマーケティングで必要とされるのは、まさしくこうした戦略であろうからである。

久美はどのように自分の失敗を乗り越えていくのか。自分の身に置き換えてみるとおもしろい。

商品開発やマーケティングに携る人であれば、学べるところの多い一冊である。
(新刊JP編集部)

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