『ブラックペアン』でさらに進化! 俳優・二宮和也の新しい時代がやってくる

日刊大衆

『ブラックペアン』でさらに進化! 俳優・二宮和也の新しい時代がやってくる

 日曜劇場『ブラックペアン』(TBS系)が最終回を迎えた。その水戸黄門的なマンネリ展開に、一時は視聴者から飽きたという声も上がったが、3か月の放送が終わってみれば最終回の平均視聴率が18.6%(ビデオリサーチ調べ/関東地区)と、ドラマとしては大成功だったといえるだろう。ここでは6月24日、最終回の放送を振り返りながら、二宮和也(35)が今後、どう俳優の道を歩んでいくのか考えてみたい。

 渡海(二宮和也)の父が医療過誤を犯したという疑惑のある患者、飯沼(山本亨/57)の容態が悪化し、高階(小泉孝太郎/39)が応急処置をほどこす。その後、佐伯(内野聖陽/49)は渡海を見張るよう世良(竹内涼真/25)に指示するが、佐伯はその場で倒れてしまい、応急処置を行った渡海は佐伯に「今はまだ生かしといてやる」とすごんだ。一方、渡海は飯沼の体に佐伯が残したペアンがあることを告げるが、それは佐伯が渡海の父に医療過誤をなすりつけたことを示していた。その後、渡海の執刀で飯沼の手術が行われたが、ペアンを取り外すと大量の出血が。学会の理事長選挙から舞い戻った佐伯はペアンを体内に残すことで一命をとりとめたこと、自分が渡海の父を追い込んでしまったことを渡海に伝える。それには佐伯がブラックペアンを使う意味が込められていた……。

 二宮和也だけでなく、今をときめく竹内涼真ら豪華キャストの出演で話題になった本作だが、全話を見ての感想は「二宮の演技がスゴかった」ということに尽きる。二宮の冷静ながら熱のこもった芝居が“オペ室の悪魔”、渡海という男を体現し、ドラマ全体に流れる雰囲気まで作りだしていた。

■二宮和也は次世代のダークヒーロー!?

 二宮はこれまでクリント・イーストウッド(88)監督作の『硫黄島からの手紙』(2006)や、日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞した映画『母と暮せば』(2015)などで、演技力を高く評価されてきた。これまでの役柄は爽やかながらも闇を抱えている青年というものが多かったようだが、今回はその“闇”を全面に押し出したダークヒーロー役で、見事に結果を残した。これまでになかった役を完璧に演じきったことは、彼の今後の俳優人生に大きく影響するのではないだろうか。

 しかも『悪と仮面のルール』の玉木宏(38)や、『不能犯』の松坂桃李(29)などのように、近年の映画は闇を抱え世間に立ち向かう“ダークヒーロー”がブームだ。さらに35歳を迎えて成熟した男性を演じるようになってきた二宮の需要が、これから高まることは間違いないだろう。しかも8月公開の出演映画『検察側の罪人』では、主演の木村拓哉(45)を食う怪演を見せているともっぱらの噂だ。2018年は二宮和也の俳優人生にとって、大きな転換期になるだろう!(半澤則吉)

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