格子状に区画された土地を上空から見るとジオメトリックな美しさ。アメリカ「ジェファーソンの格子」
アメリカ西部の広大な土地には、「ジェファーソンの格子 (Jefferson grid)」と呼ばれる境界線がある。
これは第三代大統領のジェファーソンが行った土地計画によるもので、農場、町、森林などの、その多くの部分が格子状に区切られているのだ。
上空から見ると土地を区画する大きな格子がはっきりと分かる。
イスラエルに拠点を置くアーティスト、シャブタイ・ピンシェフスキ氏が、この「ジェファーソンの格子」の航空写真を多数公開している。
・アメリカ合衆国が入手した広大な土地
「ジェファーソン」とは、アメリカ合衆国の第三代大統領となったトーマス・ジェファーソンだ。格子状になった土地の境界線は、アメリカ独立戦争のすぐ後に、ジェファーソンによって発案されたものなのである。
The Jefferson Gridさん(@the.jefferson.grid)がシェアした投稿 - 2016年 1月月18日午前9時52分PST
独立戦争に勝利した合衆国連邦政府は広大な土地を入手した。そして、入植者にその土地を売るには、事前に測量する必要があったのだ。そのために、「1785年の公有地条例」が採択された。
The Jefferson Gridさん(@the.jefferson.grid)がシェアした投稿 - 2016年 1月月17日午後1時46分PST
・昔ながらの測量法は不都合すぎた
1785年以前には、土地の区分は、イギリス式の地理と地形を利用した方法で行われていた。すなわち、
マッディ川とインディアン川の合流地点から1マイル上流のマッディ川の北岸から、北へ400ヤード、そこから北西の大岩へ、西のオークの大木へ、そこから川の中央まで真っ直ぐ下るといった具合に、土地の境界が記述されていたのだ。
The Jefferson Gridさん(@the.jefferson.grid)がシェアした投稿 - 2015年 8月月17日午前5時21分PDT
自然の地形を利用して土地の境界を決めるのは、実際に現場を見れば分かりやすいという利点もある。しかし、この方法には、不都合も多かったのである。川の流れは変わり、大木も枯れる。
また、小さな島国であるイギリスで機能したこの方法は、アメリカの広大な草原や砂漠では用を成さなかったのだ。
The Jefferson Gridさん(@the.jefferson.grid)がシェアした投稿 - 2015年 8月月24日午後8時35分PDT
・ジェファーソンの格子の誕生
イギリス式の古い土地境界法をアメリカの大地に当てはめることの不都合に気がついたのが、ジェファーソンであった。大統領になる20年ほど前のことである。
ジェファーソンの提案した「格子」のアイディアは1785年の条例に取り入れられた。この方法によって、西部に入植しようという開拓者たちが、現地を訪れる前にその土地を購入することができるようになったのである。
The Jefferson Gridさん(@the.jefferson.grid)がシェアした投稿 - 2015年 9月月8日午後1時01分PDT
ジェファーソンの格子は、200年後の現代でも連邦政府による測量に活用されている。
The Jefferson Gridさん(@the.jefferson.grid)がシェアした投稿 - 2017年11月月17日午後2時26分PST
他にも独特な土地利用がなされているジェファーソンの格子は、シャブタイ・ピンシェフスキ氏のインスタグラムアカウント、the.jefferson.gridで見ることができる。
References: the.jefferson.gridなど / written by K.Y.K. / edited by parumo