天才テリー伊藤対談「小林亜星」(3)今はあらゆる世界からプロが消えた (2/2ページ)

アサ芸プラス

テリー フフフ、ずいぶんとマセてますね。

小林 あと、親父の影響はけっこう大きいんじゃないですかね。戦争中も防空壕の中でジャズを聴いていたくらいだから。

テリー これまでさまざまなジャンルでご活躍された亜星さんから見て、今の音楽シーンはどうですか。

小林 さっきテリーさんが日本中の人が僕の曲を知っている、と言ってくれたじゃないですか。これからはそういうことはなくなると思いますね。というのは、みんな趣味が違うのよ。

テリー ああ、個人の趣味嗜好がね。

小林 昔ならヒット曲が出ると、町じゅうその歌ばかりがかかっていたでしょう。暮れになると紅白歌合戦を見ながら、「今年はこの歌、すごくはやったね」なんて話したりしたけど、そういうことがなくなった。今のヒット曲っていうのは、その曲を好きな人だけが知っているだけで、知らない人はまったく知らない。

テリー お年寄りからお子さんまで、みんな同じ歌を歌えましたものね。

小林 だから吉田正さんや古賀政男さんみたいな、一つの時代を築く作曲家みたいな存在はもう出てこないんでしょうね。CMソングだって、今や専門家はいないですから‥‥CMソングの論理なんかを研究している音楽家なんて、恐らくいないでしょう。

テリー そうなんですか。

小林 ハッキリ言うと、あらゆる世界から「プロ」が消えたと思う。素人が作ったようなものばかりが、もてはやされている。それはちょっと寂しいよね。

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