“0.5秒後にひっくり返る”宇多田ヒカル、亡き母に翻弄され続けた日々 あの歌詞に込めた思いとは (2/2ページ)
宇多田の成功の裏で、母親は精神が不安定になっていき、“ニューヨークやカジノに通い5年間で5億を使った”といった浮世離れした言動で世間を驚かせたりもした。常軌を逸したようなこの母親の行動には、娘・宇多田との関係が影響していたとの話もある。
宇多田がデビューして2、3年後のある日、目に余るほど感情の起伏が激しい母親に我慢できなくなった宇多田が、家を出ていくように厳しく言い放ったことがあるという。すると、母親は“娘に嫌われている”と思いこみ、かたくなに娘を拒絶。関係を改善したいと願う宇多田の思いとは裏腹に、そのまま母親の精神状態は悪化、夫との関係も不安定なまま孤独な時を過ごすことになり…2013年8月、自ら命を絶ってしまったという。
「宇多田ヒカル自身、2度離婚しているのは藤圭子の影響と言われています。持って生まれた音楽センスと同時に“家族を愛していながらも、どうしていいか分からない”という葛藤を抱えている点も引き継がれ、連鎖している。その繊細な想いが反映されて、ファンの心を掴む魅力的な作品になるというのは、ある意味で宿命なのかもしれません」(芸能ライター)
「あなた」は、宇多田の祈りと同時に、母親へのトラウマを自分の中で整理できたようにも受け取れる歌詞だ。過去を乗り越え、今後の幸せへの誓いにも似た歌だとも言えるのではないだろうか。