とにかくスゴい情報量！800以上もの仏像をとことん紹介した江戸時代の仏像百科事典「仏像図彙」
仏像ファン感涙ものの百科事典を紹介します！
江戸時代の寛文6年に中村惕斎（なかむらてきさい）がまとめヒットした「訓蒙図彙（きんもうずい）」という図入りの百科事典。これに続くように刊行されたさまざまな百科事典の中から、Japaaanでは「武具訓蒙図彙（ぶぐきんもうずい）」と「女用訓蒙図彙（じょようきんもうずい）」を紹介しました。
これは参考になる！色々な武具を絵図入りで解説した江戸時代の図鑑「武具訓蒙図彙」が興味深し
そして今回紹介する第3弾が「諸宗仏像図彙（しょしゅうぶつぞうずい）」です。
「諸宗仏像図彙」は元禄3年（1690年）に、土佐秀信によってまとめられた百科事典で、名前からわかるように、様々な宗派の仏像を絵図でとことん紹介している事典です。全５巻からなる書物で、掲載されている仏像の点数はなんと800を超えます。仏像と合わせて仏具なども紹介されています。
とにかくスゴい情報量。
この書物は圧倒的な情報量からか増補版も登場。明治時代には復刻版まで登場します。復刻版においては昭和時代、そして平成になっても刊行されつづけ、いかにこの「諸宗仏像図彙」が多くの人の関心をひいているのかがわかりますね。
現在も復刻版が販売されていますが、オリジナル版は様々なデジタルライブラリーで無料で閲覧することができます。内容はほぼほぼ仏像の絵図で埋め尽くされていますので、かなり楽しめますよ。
各仏像の名称にはくずし字ですが、ふりがなが振ってあります。読めないことはないので、くずし字解読の楽しみも交えつつぜひ読んでみてください。
現在オンラインでオリジナル版が公開されているサイトを紹介しておきます。
仏像図彙. １，２ – 国立国会図書館デジタルコレクション 仏像図彙. ３−５ – 国立国会図書館デジタルコレクション ARC古典籍ポータルデータベース 鈴鹿文庫 仏像図彙 諸宗仏像図彙（しょしゅうぶつぞうずい）日本の文化と「今」をつなぐ - Japaaan
