妖怪画のドン!喜多川歌麿や歌川派の開祖を育てた鳥山石燕の画力が発揮された「百鬼夜行図巻」 (2/2ページ)
この作品は安永5年に刊行された作品で、百鬼夜行といえば様々な妖怪が集団で歩く姿が描かれるのが一般的ですが、この作品は1ページに一体の妖怪を描いた妖怪図鑑のような構成の作品となっています。
妖怪画といえばこれ!水木しげるも参考にした、江戸時代 鳥山石燕による妖怪図鑑「画図百鬼夜行」ゲゲゲの鬼太郎の作者である水木しげるさんも、画図百鬼夜行を始めとする石燕の作品にとても影響を受けており、水木さんの作品には石燕が描いた妖怪と同じ構図のものも確認できます。
石燕の妖怪画が紹介されるときにはこの「画図百鬼夜行」が紹介されることが多いのですが、この作品はモノクロであり版画作品なので、石燕の画力の程を伺うことができないのが残念なところ。
石燕の画力が存分に味わえる「百鬼夜行図巻」やはり絵師の画力を知るには肉筆画がイチバン!ということで、今回は石燕が描いた肉筆の妖怪画「百鬼夜行図巻」を紹介します。
この作品は絵巻物として描かれた作品で、現在はボストン美術館に収蔵されています。月が昇る夜を描いた右側から始まり、左に向かって様々な妖怪が描かれていき、最後には朝日が昇り妖怪が住処に帰る様子が描かれています。
他の作品と同様に猫又や河童、一つ目小僧などがコミカルな姿で描かれていますが、細部にまで丁寧な描写が見られ、石燕の上手さが随所に見られる作品かと思います。松の木やその他の植物も細かく描きこまれているのも注目ポイント。
石燕による肉筆の妖怪画は他にもあるのですが、この作品が一番、石燕の画力の高さが伺える作品なのではないでしょうか。喜多川歌麿、歌川豊春を育て、妖怪漫画の第一人者である水木しげるさんも参考にしたほどの、鳥山石燕の画力を知ることのできる貴重な作品かと思います。
最後に「百鬼夜行図巻」のフルデータのリンクを張っておきますので、石燕の画力を存分に味わってみてください。
百鬼夜行図巻フルデータ[ZIPファイル 2.2MB]
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