田中角栄「名勝負物語」 第一番 田中真紀子(1) (2/2ページ)
角栄さんが代議士初当選して間がなかったが、『お父さんは大好きです』『私も女代議士になりたい』と言っていたのが耳に残っている」
その後、真紀子は私立・日本女子大学付属中学に入学するが、この頃から父娘の対立が顕在化しだした。その底流は、「教育」を巡ってであった。旧田中派の幹部で建設大臣などを歴任した「元帥」の異名があった木村武雄が、田中の女性観をこう語っていたことがある。
「角さんは女にはモテたが、バー、キャバレー遊びは好きじゃなかった。好みの女性は、どちらかというと女らしい、古い“日本型”だったからだ。『受け身、女らしいときが女性は一番美しい』というのが口癖でもあった。『キンキラキンの女性より、旅先から帰ったら黙ってタライで足を洗ってくれるような女性がいい』とも言っていた。はな夫人がその典型的な女性で、何でもハイハイと田中に従っている」
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小林吉弥(こばやしきちや)
早大卒。永田町取材49年のベテラン政治評論家。抜群の政局・選挙分析で定評がある。著書に『愛蔵版 角栄一代』(セブン&アイ出版)、『高度経済成長に挑んだ男たち』(ビジネス社)、『21世紀リーダー候補の真贋』(読売新聞社)など多数。