ブラックホールすぎて負傷者が!超黒色塗料「ベンタブラック」で塗られた穴に落ちた来場者(ポルトガル)
99.8%という驚きの光吸収率を誇る超黒色塗料「ベンタブラック」の情報はたびたびお伝えしているが(関連記事)、先日海外の美術館に展示していたベンタブラックのアートで負傷者が出たというニュースがネットをにぎわせている。
その作品は、あまりの黒さゆえ、塗った物の奥行きや立体感がわからなくなるベンタブラックで深い穴を塗りつぶしたというまぎらわしいもので、穴を確認しようとした男性が中に落ちてしまったのだ。
・超黒の落とし穴的なアニッシュ・カプーア氏のアート
今回話題になっているのは、ベンタブラックを独占したことで知られるイギリスの彫刻家、アニッシュ・カプーア氏が手がけた「Descent Into Limbo」という現代アートだ。
・あの黒すぎる超黒塗料「ベンタブラック」の独占権を取得した芸術家とできなかった男性のバトルが勃発、ついにはこんな商品が一般販売に : カラパイア
ポルトガルのポルトにあるセラルヴェス美術館に展示されたその作品は、館内の床に設けた深さ2.4mの穴の内側をベンタブラックで塗りつぶしてあった。

image credit:youtube
これは平面に塗布しただけで異様な黒さを発揮するベンタブラックをあえて深い穴に使用し、平面と穴のいずれとも判別しにくいまぎらわしさを表現したものだった。
・注意書きを無視して近づいた男性が落下!
究極の塗料を使ったどっちつかずの超黒色アート。そんなものが目の前にあれば、とりあえず本当に穴があるのか確かめたくなるのも無理はない。
実際ギャラリーたちは「これは本当に穴か?非常に黒い塗料で描いた丸ではないのか?」と疑問を抱いていたという。
そしてとうとう警告の表示や注意を無視する人物が現れた。そのお客は60歳のイタリア人男性で、はっきりしない作品に近づいて闇より黒い穴の中に落ちてしまった。なお、この穴の周りにはなんの囲いもなかったそうだ。
男性は背中を負傷して病院に運ばれたものの、軽症で済んだ。その影響で展覧会も一時閉鎖になったが、近く再開するそうだ。
・視覚を欺くベンタブラックの凄まじさ
危険を承知で近づいた結果なだけになんとも言えない気分になるが、展示を見たら自分もうっかり吸い寄せられそうなので他人事とは思えない。せめて周りに囲いとか置いといて欲しいんだけどその辺どうなんだろう?
てなわけでこの一件は、人間の視覚を欺くベンタブラックの凄まじさを伝えるエピソードとしてネットを駆け巡っているようだ。
カプーア氏の作品の数々。再生後0:16頃に今回の作品が映っている
ANISH KAPOOR: OBRAS, PENSAMENTOS, EXPERIENCIAS
References:geekologieなど /written by D/ edited by parumo