使用済みのコンタクトレンズが環境問題を引き起こす。河川に大量のコンタクトレンズが蓄積(アメリカ)
毎日4500万人のアメリカ人がコンタクトレンズを装着しているそうだ。
コンタクトレンズは実に便利で、最近では使い捨てタイプのものが主流だ。ワンデイタイプだと毎日新しいものを装着することとなる。
だが、アメリカ・アリゾナ州立大学の報告によれば、使用済みコンタクトレンズが大きな環境問題を引き起こしているという。
報告が明かすのは、毎年アメリカの河川に6~10メートルトンのコンタクトレンズが蓄積されているという事実だ。それらのコンタクトレンズすべてがマイクロプラスチック汚染を引き起こし、巡り巡っては食物連鎖に入り込む。
これは使用者のコンタクトレンズの捨て方に問題があるようだ。
・コンタクトレンズの破片がなぜ河川に流れ着くのか?
「最初は予備調査だったのですが、水処理場でコンタクトレンズの破片がマイクロプラスチックとなっていることを裏付ける情報が得られました」とアリゾナ州立大学の大学院生チャールズ・ロルスキー氏は話す。
この研究は、河川に流れるコンタクトレンズの実態について報告したごく最初のものだ。まず139名を対象に、そもそもなぜコンタクトレンズが河川に流れ着くのか調べた。
明らかになったのは、使用者の19パーセントが流しやトイレに流して捨てていたことだ。そこから下水に流れ、最終的に排水処理場へと辿り着き、ここでさらに問題のある形状へと変化する。

・使用済みコンタクトがマイクロプラスチックとなる
ソフトコンタクトレンズ(メタクリル酸メチル、シリコン、フッ素重合体といった柔らかいプラスチックでできている)が河川の細菌と混ざることで脆くなるのだ。
レンズが強度を失うと、いっそう細かくなり、もはやフィルターでは濾過できなくなるくらい細かいマイクロプラスチックになる。

image credit:Courtesy of Charles Rolsky
・生態系の影響を懸念
そうなると生態系に侵入するようになる。
コンタクトレンズ由来のマイクロプラスチックは水よりも密度が高いために川底に沈み、それをそこに生息する生物が飲み込む、とロルスキー氏らは指摘する。
彼はただちにコンタクトレンズの使用を禁止すべきだと考えているわけではないが、その処理には注意が必要だと訴える。
「コンタクトレンズを使用しているからといって、後ろめたい思いをする必要はありません。とても便利ですから。でも使用済みレンズは流しに流すのではなく、きちんとゴミ箱に捨てるべきでしょう」
中にはコンタクトレンズのリサイクルを実施するプログラムもある。しかしそれが普及するまで、メーカーはその適切な廃棄方法を記した注意書きを添えるべきだとロルスキー氏らは主張している。
References:eurekalert / asunow.asu/ written by hiroching / edited by parumo