電撃引退表明! タッキー神対応でファン以外からも絶賛された、伝説の“アントニオ猪木戦” (2/2ページ)

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 そして、凄かったのが猪木との試合である。エキシビションマッチということで、猪木はTシャツ、滝沢はジャージ姿で登場し、レフェリーは藤原喜明(組長)が務めたのだが、いきなり猪木が張り手を見せると、アリキックを2連発から馬乗りになって鉄拳制裁の体勢へ。猪木の現役時代と変わらぬ表情にプロレスファンは大猪木コールを送り、滝沢のファンは攻撃を受ける滝沢を見て悲鳴をあげたり、涙を流すファンもいた。滝沢はパンチで反撃すると猪木のTシャツを破り、猪木は自らTシャツを脱いで、現役時代と変わらぬ肉体を披露し、場内はどよめく。最後は手四つの力比べを滝沢が制したところから、猪木にアリキックを叩き込み、エルボードロップを放ち、カバーに入ると組長が高速3カウントを入れて滝沢の勝利。3カウントを奪われた直後も猪木は天龍源一郎戦のように滝沢へ攻撃を与えようとしていた。試合時間は4分1秒。試合があまりにもスイングし、エキサイトしたため、予定時間を1分以上超えたのだ。

 この日は全10試合が行われたのだが、メインイベントで、当時敵対していた橋本真也(故人)と小川直也がタッグを組み、天龍&ビックバン・ジョーンズという異色カードが組まれ、小川と天龍が初遭遇するなど注目を集めていたものの、会場入りの際、小川の弟分だった村上和成(一成)が橋本を襲撃。橋本が流血したまま入場したため、試合は消化不良に終わり、終わってみればプロレスファンの間では「きょうのベストバウトは猪木対タッキー」という声が大半を占めた。引退した猪木と、アイドルの滝沢の試合がこの興行を食ってしまったのである。

 のちに滝沢は日本テレビ系『アナザースカイ』に出演した際、「プロレスと芸能界は似ている」と発言。試合はこの日が最初で最後だったが、武藤敬司時代の全日本プロレスなど、プロレス会場には顔を出している。滝沢にとって、プロレス界の名プロデューサーでもあった猪木と若いときに一戦を交えたのは財産なのは間違いない。今後のプロデューサー活動において、この経験と子供の頃から根づいているプロレス脳が生かされることだろう。

取材・文・写真 / どら増田
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