彼氏をつなぎとめる為に妊娠を偽装。9か月間騙し続け出産予定日、壮大なる嘘をついた女性(コロンビア)
コロンビアの37歳の女性が、国中を仰天させた。
アントネラ・パディーラは妊娠したと9ヶ月間嘘をつき通し、出産予定日にお腹に赤ちゃんがいないわけを説明するのに、映画さながらのストーリーをでっちあげたのだ。
すべては、彼をつなぎとめておくための必死の奮闘の結果だった。
・2人の出会いとなれそめ
アントネラ・サンティアゴ・パディーラと彼のヴィクターは、14歳のときからの知り合いで、共にコロンビア北部のバランキーヤで育った。
しばらく疎遠になっていたが、何年もたってからヴィクターが連絡してきたことがきっかけで再会した。2017年9月、アントネラがヴィクターにメールを送り、ふたりは頻繁に会うようになる。
だが当時ヴィクターには他に深い仲の女性がいた。アントネラはこのことを聞いており、ふたりの邪魔をするつもりはなかった。
しかし、ヴィクターはその彼女との仲はもうおしまいだと告げたので、2017年12月からふたりはつきあい始めた。
・捨てられる恐怖と不安から偽装妊娠を決行
だがアントネラは不安と恐怖でいっぱいだった。
ヴィクターが元カノのことを吹っ切れてないのではないかという不安、捨てられるかもしれないという恐怖。
そのせいで、彼女は誰もがびっくり仰天するようなホラ話をでっちあげるはめになったのだ。
13歳の息子と14歳の娘の母親であるアントネラは、子供のいないヴィクターにあなたの子を妊娠したと言えば、絆がより強まるだろうと考えた。
「1月のある日、わたしはヴィクターに妊娠したと告げたわ。彼は心からそれを信じたの」
ついに父親になれると知ったヴィクターの喜びようは、それは大層なもので、アントネラにも心理的な影響を与え始めたという。

・偽装妊娠がいつしか想像妊娠に?
幸せに満ちたヴィクターの瞳やママと呼ぶその声に、現実が歪められ、妊娠などしていないはずなのに、アントネラは奇妙な症状を体験し始めるほどになっていた。
正直、想像妊娠のような症状が出始めた。
お腹がどんどん大きくなって、ありえないことが起こり始めたのだ。
彼がわたしのことをママと呼ぶと、本当にお腹の赤ちゃんが動くような気がしたのよ。つわりみたいに吐き気もしたし、めまいも起こした。無性に特定の魚が食べたくなって買いに走ったりしたわ。すべて精神的なものだったのに
だがそれが本当なのかどうかは疑わしい。
いくつかの証言によると、アントネラは、服の下にクッションを入れてお腹が大きくなっているように見せかけて、ヴィクターやまわりのみんなを騙していたというのだ。
ヴィクターの母親は語る。
アントネラのお腹はあまり大きくならなかったけど、まったく疑わなかったわ。息子は彼女と住んでいて、ふたりは一緒に寝ていたわけだしね。
息子は彼女のお腹に触ったことはないし、赤ちゃんとの絆を確かめようとはしたこともなかったというわ。
でも、わたしたちは特に不審にも思わなかった。妊娠している女性たちがみんな必ずしも大きなお腹になるわけでもないから、おかしいなんて思いもしなかったのよ
しかし、アントネラは断じてお腹を大きく見せるために詰め物をしたりしたことはないと言っている。
そんなに長い間、ヴィクターを騙し続けるのは不可能だというのだ。ふたりは同じベッドに寝ていて、ヴィクターはしょっちゅうお腹に触っていたという。
だが、アントネラは医者に偽の予約を入れたり、ネットでダウンロードした超音波診断写真を自分のものと偽って、妊娠の証拠をでっちあげ、ヴィクターとその家族ふたりを騙していたことは認めた。
医者の予約をとったときは、普通の健康診断はしたけれど、妊娠検査はしなかった。
ヴィクターは一緒についてきてくれると何度も言ったけど、来させないようにいつもあれこれ言い訳をしたわ。心配しないで、妹についてきてもらうからとか言ってね
・9か月騙し続け、出産予定日を迎えることに
なんだかんだで、この偽装妊芝居は9ヶ月間うまくいき、すでに友人も家族もまだ生まれていないマリエンジェル(早々とヴィクターが名づけていた)のお祝いの準備をしていた。
しかし、予定日が近づいてくると、アントネラは赤ちゃんがお腹にいない理由を説明するための計画を練らなくてはならなくなった。
出産予定日9月22日の朝、アントネラは出かけて揺りかごやおむつ、その他赤ん坊のためのものをそろえた。
その足で病院へと向かったアントネラはここでまた盛大なる芝居を打つ。

・拉致され臓器売買のために赤ん坊を摘出されてしまったと主張
病院へ向かう途中、マスクをした男たちに拉致されて車に押し込められ、臓器売買のために赤ん坊を摘出されてしまったの
解放された後、迎えに来てくれたヴィクターに彼女はこう説明した。
ヴィクターはアントネラを病院に連れていこうとしたが彼女はそれを拒んで一人でいくと主張した。
そこでヴィクターは警察に通報した。臓器売買業者を逮捕すべく警察が動き出し、病院関係者も哀れな母親を助けようと奔走し始めた。
・妊娠の兆候も、無理やり子供を摘出された痕跡もないことが発覚
だが病院の診察で、アントネラの体に無理やり帝王切開した痕跡はないことが発覚し、みんなアントネラの話を疑い始めた。
血液検査からは鎮静剤の痕跡も出ず、そもそも妊娠していた証拠もまるでなかった。
この女性は、ネットからダウンロードした超音波検査の写真をみんなに見せてまわっていたようで、情にもろい自分のパートナーまでもまんまと騙していた。
だが、病院で受けた検査によって、そもそも妊娠などしていなかったことがバレたというわけだ
と警察は語った。
証拠は歴然としているのに、アントネラは自分は妊娠していた、ギャングに拉致されて、お腹の赤ん坊を無理やり奪われたと言い続けていた。
Otra mujer fingio estar embarazada con 'barriga de trapo' | EL TIEMPO
・全てがバレて真実を話す。その結末は?
アントネラはその後、コロンビアのEl Heraldo紙El Heraldoのインタビューで、赤ん坊を子宮から摘出されたことについてはでっちあげだったと認めた。
全部、嘘です。そう、すべてはわたしの創作。愛のためにこうしたの。愛する人を失い、彼が元カノと寄りを戻すのが恐かったから。だから、やってしまった。すべてはわたしの責任
だが、9月22日に拉致されたのは本当で、有り金をすべて盗まれたと言い張った。
医師と警察に、ヴィクターに本当のことを話すように説得され、アントネラはもうこれ以上嘘をつき通すことはできなくなった。
ヴィクターに真実を話すよう言われました。真実なのかどうかをちゃんと話すようにと。わたしは彼の目を見ることができませんでした。あんな彼を見るのは辛い
アントネラは涙ながらに語った。
家に帰って、わたしは彼にすべてを話しました。自分がしたこと、捨てられるのが不安で恐かったこと、彼をとても愛していることなどすべてを。ふたりで一緒に泣きました。
彼に言われました。"まるでピエロになったような気分だ。どうしてぼくの気持ちをそんな風にもてあそんだんだ? みが妊娠していなかったとしても、きみを捨てたりなんかしなかったのに。愛してるのだから"
アントネラは、自分のしたことでヴィクターをひどく傷つけたことを悟った。
このショックから立ち直るために時間をくれとヴィクターに言われたというが、ふたりはまだ一緒に住んでいるし、毎日話をしているという。
現在、アントネラは騒ぎの余波に対応するために、心理学者とのセッションを行っている。
via:El Heraldo / EL TIEMPO/ written by konohazuku / edited by parumo