秋津壽男“どっち?”の健康学「様々な治療法が確立されている前立腺ガン。最もリスクが低い治療法はどれか」 (2/2ページ)

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これは体の中を進んだ粒子線が病巣部周辺のみに高いエネルギーを与えます。X線治療よりも高い量の放射線をピンポイントで照射するわけで、治療効果も高くなります。

 また、前立腺ガンの新たな治療法として注目されているのが「小線源療法」です。これは放射線を出す小さな線源(カプセル)を肛門から前立腺内に埋め込み、前立腺の内部から放射線を照射する治療法です。これはゆっくりと前立腺を治療してくれ、また放出される放射線はしだいに減少していきます。ただ、放射性物質を体に埋め込むリスクがあります。

 昔からいちばん多いのが「除睾術」と言われる精巣摘出手術です。いわゆる外科手術により男性ホルモンがなくなり、肥大した前立腺も縮みます。手術のため入院もしなければなりませんが、長期的な病状コントロールが期待でき、また病理診断で症状が観察できるメリットがありますが、排尿障害や勃起障害などが起こります。

 以上の治療法をリスクが低い順に並べると「ホルモン治療」「放射線治療」「手術」となりますが、このように、さまざまな治療法が確立されているため、前立腺ガンの5年生存率は高まっています。ただし、どんな治療法にも男性機能喪失のリスクが生じることは覚えておいてください。

■プロフィール 秋津壽男(あきつ・としお) 1954年和歌山県生まれ。大阪大学工学部を卒業後、再び大学受験をして和歌山県立医科大学医学部に入学。卒業後、循環器内科に入局し、心臓カテーテル、ドップラー心エコーなどを学ぶ。その後、品川区戸越に秋津医院を開業。

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