地球の地下世界には特殊な環境に生きる生物たちが独自の生態系を作り上げていた。 (2/3ページ)
image credit:Greg Wanger, California Institute of Technology, USA, and Gordon Southam University of Queensland, Australia
・海の2倍にも広がる地下生物圏
実際、地下に潜む微生物の研究によって、生命が繁栄できる条件についていっそうの理解が深まっている。
これまでDCOの研究者は、海底を何キロも掘り進み、鉱山から微生物のサンプルを採取し、世界各地で穴を開けてはデータを収集してきた。
それによれば、地下生物圏はおよそ23億立方キロメートルに広がっているという。
これは海の体積のほぼ2倍の広さで、ここに地球上の微生物と単細胞生物のおよそ7割が潜んでいる。
微生物の生体膜の中の線形動物(Poikilolaimus sp.)。南アフリカ、コパナン金山の地下1.4キロで発見されたimage credit:Extreme Life Isyensya、Belgium
・121度の高温や地下10キロの高圧に耐える生物
世界でもっとも熱い場所や深い場所に生きる生命も地下生物圏を住処とする生き物だ。
たとえば、生物の生育温度の最高記録保持者である古細菌のStrain 121(学名 Geogemma barossii)は、海底の熱水噴出孔で生きている。
実験によれば、121度と水の沸点を大きく上回る温度の中でも増殖することができる。
もっとも深い場所で生きる生物は、大陸の地下5キロ、海底の地下10.5キロで生きている。
地下の400メートルの圧力は、同じ水深の水圧よりも400倍も大きい。