『まんぷく』菅田将暉を好きすぎるNHKの大胆起用
安藤サクラ(32)が主演を務める連続テレビ小説『まんぷく』(NHK)は中盤に入り、一気に話が動き出した。物語の前半、このドラマを加速度的に面白くしてくれたイケメン集団、塩軍団が解散し、新展開を迎えているのだ。ここではまず12月22日の放送を振り返ってみよう。
追徴課税により大金を作らなくてはならなくなった福子(安藤サクラ)は弁護士の東(菅田将暉/25)からの提案を受け、三田村(橋爪功/77)に紹介された「北浜食品」にダネイホンの商標と製造方法を売ることに。無事、売却は決まったが、それは「たちばな栄養食品」と塩軍団の解散を意味していた。
「たちばな栄養食品」がついに解散! ツイッター上では「もう塩軍団ロスだ」「いつか塩軍団のみんなと再会する日が来ますように」と塩軍団の解散を残念がる声が上がっていた。この塩軍団ロスを見事にカバーしてくれたのが、弁護士の東を演じる菅田将暉だ。おとなしいが自分の意見はしっかり通し、ときに感情的にもなる若手弁護士、東を好演しているが、このシャイな優等生という役柄は菅田の新境地かもしれない。ご存知の通り彼は映画、ドラマ、バラエティ、コマーシャルで大活躍。今年は映画『あゝ荒野』で日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞したトップ俳優だけあって、主演の安藤サクラや長谷川博己に負けない存在感を見せている。
■菅田将暉の本格ドラマ初主演はNHK
実は菅田将暉をブレイクさせたのは、NHKと言っても過言ではない。2014年の朝ドラ『ごちそうさん』でヒロインのめ以子(杏/32)の長男、泰介役で知名度を上げると15年に『二十一歳と一匹』、『ちゃんぽん食べたか』とNHKのドラマで主演に抜擢された。今でこそ主演作が多い菅田だが、デビュー作『仮面ライダーW』(テレビ朝日系)以外は、NHKが初めてのドラマ主演だったのだ。さらに17年は大河ドラマ『おんな城主 直虎』で井伊直政という大役に起用されるなど、NHKとは太いパイプでつながっている。
さらにドラマだけではない。18年12月15日に放送された『菅田将暉 TV』(NHK BSプレミアム)では、なんとプロデューサーにまで挑戦。「本当にやりたいこと」に挑戦するというコンセプトのドキュメントだが、菅田が選んだのは「アメリカンコメディ」。はっちゃけたアメリカ風のコメディを披露したうえに、番組では司会を担当し、生放送なのに15分延長させてしまうなどやりたい放題! これにはNHKの“菅田将暉愛”のスゴさを実感させられた。
『まんぷく』で菅田将暉が演じている弁護士、東太一のモデルは黒田覚という弁護士だと言われていて、その後、大学教授にまでなった有名な人物。追徴課税の問題が解決されれば、東弁護士の出番はなくなるはずだが、菅田のことを大好きなNHKなので、話が進んでもたびたび出演するのではないだろうか? ここはNHKの判断に期待したい。(朝ドラ批評家・半澤則吉)