秋津壽男“どっち?”の健康学「乾燥肌のかゆみを薬で治すべきか否か原因は冬のせいだけではなく老化現象も」 (2/2ページ)
湯の表面に薄く広がったオイルが全身に染み込んだり、湯船から出る際に体にオイルをまとうので、乾燥肌予防に非常に効果を発揮します。オイルの入った入浴剤を入れてもいいでしょう。
あえて石鹸を使わないのも乾燥肌を防ぐポイントです。どうしても石鹸を使いたい場合、タオルを使わず手で全身を洗い流すだけで、脂分の減少を防げます。
部屋を暖める際も、暖房のみではなく加湿器を併用してください。設定湿度60%を目安にするとインフルエンザなどの感染防止にも役立ちます。また、ナイロンなど化学繊維の入ったシャツは皮膚の水分を奪い、かゆみを誘発するので木綿の素材を着るのも乾燥肌や乾燥性皮膚炎防止に役立ちます。
人間の肌は自然のコーティングである脂分が乾燥肌を防いでいるため、脂分を逃さないことがいちばん重要です。それこそが、薬に頼る前にやるべきことなのです。保湿効果のあるクリームやローションを使うのも悪くはありませんが、商品によっては肌との相性が存在します。自分に合わないと感じたら即座に使用を中止することです。
病院では、乾燥性皮膚炎になった場合、症状に合わせて薬が処方されます。症状がひどいとかゆみを抑える抗ヒスタミン薬やステロイド成分の入った薬が出されますが、こうした処方薬や市販薬は副作用の危険性がありますので、薬に頼る前に簡単な予防を心がけ、余計な薬を使わないようにするのがベストです。
■プロフィール 秋津壽男(あきつ・としお) 1954年和歌山県生まれ。大阪大学工学部を卒業後、再び大学受験をして和歌山県立医科大学医学部に入学。卒業後、循環器内科に入局し、心臓カテーテル、ドップラー心エコーなどを学ぶ。その後、品川区戸越に秋津医院を開業。