ケニアの高級ホテル襲撃事件で英軍特殊部隊員が治安部隊と連携して戦闘に参加
ケニア・ナイロビの高級ホテルやビジネス街において、テロリストとの銃撃戦が発生、21人が死亡した事件で、武装した謎の白人男性が地元の警察と連携して住民を避難させている様子が目撃され、話題となっている。
事件は午後3時頃、テロリストが高級ホテルDusitD2のホワイエで自爆、その後駐車場で別のテロリストが自爆すると、少なくとも4人の武装勢力が乱射を開始し、駆けつけた地元警察と激しい銃撃戦になった。
ソマリアの武装テロ組織アル・シャハブが後に犯行声明を発表。ケニアはアフリカ連合ソマリア平和維持部隊(AMISOM)の中心としてアル・シャハブと敵対しており、これまでも断続的に攻撃を受けていた。
この銃撃戦の最中、私服にバラクラバを被り、マルチカム迷彩のリグを着用した白人男性が銃撃戦に参加、避難者を誘導している姿が目撃され話題となっている。
Gun attack underway after explosion at upscale hotel in Nairobi
男性の正体は公式には一切不明であるが、英国特殊部隊が目撃された事件の常として大量の「内部からの情報」が複数の英国系タブロイド紙にて報道されていることからSAS、ないしはSBSの要員であることは間違いないと思われる。
複数のソースに共通する情報をまとめると、男性は当時、アメリカ海軍特殊部隊と共にナイロビにて交換訓練プログラムに参加していた。このためナイロビの地理にある程度の知識があり、このホテルに宿泊した経験もあった。さらに2013年9月、同じくナイロビの高級ショッピングモールがテロリストの攻撃にあった事件から、特殊部隊員は常に装備を持ち歩くことを義務付けられていたといい、こうした背景もあって支障なく地元警察と連携できたようだ。ある内部情報提供者は、この反撃行動は彼にとっては「楽しいおでかけ(a good day out)」にすぎなかったのではないかと述べている。
男性が英国軍特殊部隊であるという推測は彼の装備からも裏付けられる。手に持つ小銃はハンドガードとアッパーレシーバーがモノリシック(一体)となったコルト・カナダのC8 SFW、英軍でいうところのL119L2に、シグ社のドットサイトRomeo 4Tを搭載している。プレートキャリアはCrye社のAVS、グローインパネルにBlackhawkのSAW弾倉ポーチが装着されている。ベルトは同じくCrye社のMRB。サファリランドのホルスターにストラップを追加してバタつきを防いでいるようだ。
バックパックには「黒髭」エドワード・ティーチの海賊旗をモチーフにしたパッチが取り付けられている。Black Rifle Coffee Company製であるという。
Navy SEAL team 3 member at the Nairobi hotel attack pic.twitter.com/tAMDC8ZHvT
— Lost Weapons (@LostWeapons) 2019年1月15日事態は現在沈静化している。当時現場では男性の他にも、民間軍事会社に所属する警備員と思われる白人のオペレーター達が外国人の避難を誘導している姿が目撃されており、私達の想像を絶する修羅場であったようだ。
Source: Kenya president says attack on Nairobi hotel over, all 'terrorists' killed | Euronews, Kenya president says attack on Nairobi hotel over, all 'terrorists' killed | Euronews
Text: Chaka (@dna_chaka) - FM201901Chaka (@dna_chaka)
世界の様々な出来事を追いかけるニュースサイト「Daily News Agency」の編集長。