家計を助ける為、雪道をひたすら歩き続ける少年に訪れた奇跡の出会い(アメリカ)
どこにチャンスが落ちているのかわからない。だが、ひたむきな努力と前向きな姿勢を保ち続けていると、思わぬチャンスが舞い込んでくる場合もあるようだ。
雇い主は、素晴らしい従業員を探すため、常日頃から目を光らせているという。面接での態度はもちろん、誰も見ていない時の振舞いも見ているのだ。
あるレストランのオーナーは、雪深いある日、偶然10代の若者と出会った。
その若者は仕事の面接を受けるために、雪の中を16キロも歩くつもりだったという。このことに大いに感心したオーナーは、彼を自身の会社で採用することにしたのだ。
・雪の日に道を尋ねてきた18歳の少年
2013年、アート・ブービエは、インディアナ州インディアナポリスにある、自分が経営しているレストラン「パパ・ルー」の前で雪かきをしていた。
そのとき、18歳のジャーケール・レーガンがやってきて、10th and Shermanへの道を訊いてきた。
「とっても遠いよ。少なくとも10キロ以上はある。だからバスに乗ったほうがいい。この雪の中、歩きじゃとても無理だ」とブービエは言った。
だがレーガンは道を教えてくれたお礼を告げると、すぐに歩き続けようとした。ブービエは驚いた。
もし彼がお金に困っていたら、私にバス代を貸してくれと頼むこともできただろう。だが彼はそんなことはしなかった。お礼を言った後、ただ、ひたすら歩き始めたんだ。10キロ以上はあると告げたにもかかわらず
・ひたすら雪の中を歩き続けていた少年
その後、ブービエが妻と車で出かけると、レーガンが雪の中を歩いている姿を再び見かけた。ブービエは思わず車に乗るよう彼に言った。
道中、話をすると、レーガンは家から16キロ近くも離れたリサイクルショップに、仕事の面接に行く途中であることがわかった。
所持金がなかったので、歩くしかなかったという。
これに感心したブービエは、レーガンを自分の店で雇ってもいいと思い、後で連絡できるように、彼の電話番号を訊き出した。
彼の仕事に対するひたむきな姿勢を感じたんだ。履歴書や申請書だけじゃ、そういうことはわからないだろう。でも、直接本人に会ってそれがわかれば、そういう人を逃すのはもったいない。面接のためにここまでするのなら、彼は間違いなくちゃんとうちの店まで通ってくれるだろうと思ったんだ

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・家族を支える為、仕事を欲していた少年に起きた奇跡の出会い
その夜、ブービエはレーガンに電話して、自分のレストランでの仕事を持ちかけた。しかも、初出勤のときは迎えに行くと申し出た。
こうしてレーガンはブービエの店で働くことになったのだ。
「ぼくは、彼に出会えて本当にラッキーだった」後にレーガンは語った。「本当に、本当にありがたかった」
レーガンは、2年前に母親が亡くなり、学校を辞めざるをえなくなった。だが年下のきょうだいたちの面倒をみながら、なんとか頑張ってGED(高卒と同等の証書)を得たのだ。
ブービエがこの一件をフェイスブックに投稿すると、たちまち拡散され、レーガンを助けたいという人たちから、続々と支援が集まり始めた。インディアナポリス公共交通も手を差し伸べ、レーガンに1年間のバスの定期券を提供してくれた。
Harvey's Hero: Teen walked 10 miles in snow for job interview
・余裕があるときには回りをよく見てみよう
レーガンは、ブービエがフェイスブックで投稿したことがきっかけで話題となり、多くの人たちの支援が集まったが、ブービエはこう思っている。
ひたむきに困難に立ち向かっている人は、意外と近くにいるものだと。自分に余裕があるときに、よくまわりを見渡してみれば、何か手助けできることがあるはずだと。そして自分が困難に立ち向かっているときでも、前向きに努力することで誰かが必ずみているはずだと。
そして一番大切なのは、互いに助け合う心を忘れない社会であり続けることだという。
「レーガンの話が広まっていくたびに、社会の中で誰かが見知らぬ誰かのために、自分にできる何かがしたいと心が動かされることを望んでいる」
References:fox59 / written by konohazuku / edited by parumo