グーグルマップ開発秘話:グーグルマップの「航空写真」はもう少しで「鳥モード」と呼ばれるところだった
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風変わりな上司に対処する最善の策は、彼らのとんでもない思いつきを無視してしまうことである、と示唆する証拠はますます増えている。
グーグルマップの共同開発者で、現在セールスフォース・ドットコムの社長を務めるブレット・テイラー氏もまた、グーグル時代のエピソードを披露して、その仮説の裏付けを提供している。
・グーグルマップの開発秘話
先日、テイラー氏は、「グーグルマップの由来のしょうもない話」なるツイートで、当時の開発秘話を暴露した。
それによれば、グーグルマップの某人気機能は、もう少しで「鳥モード(Bird Mode)」と呼ばれるところだったのだという。
Here’s a silly Google Maps origin story about how “Satellite” was almost named “Bird Mode” pic.twitter.com/wj7CRJUEyx
— Bret Taylor (@btaylor) 2019年2月23日
それは2005年のこと。開発チームと経営者との間で「オタクの聖戦」が勃発した。
そのとき、グーグルマップに航空写真で地図を表示できる新機能――現在「サテライト(日本では、航空写真)」と呼ばれる機能が実装されようとしていた。
だがあいにく、そこに表示される画像はサテライト、つまり人工衛星が撮影したものではなく、ただの航空写真だった。
・グーグルの革新的意思決定システム
ちょうどその当時、グーグルの経営陣は、重役会議をマネジメントや意思決定に関する風変わりな実験台として利用していた。
経営陣が思いついたのは、ある議題について、巨大なタイマーがカウントダウンしている間だけ議論するという方法である。
カウント切れを告げるブザーが鳴ったときに議論されていたアイデアが最終的な決定事項となる(なお、グーグルは現在世界に名だたる大企業であり、こうした初期の工夫は功を奏したわけである)。
Now, these exec reviews were Larry and Sergey’s favorite place to experiment with crazy meeting ideas (kind of fun, actually). I had attended one review where one founder spent the entire meeting on an elliptical machine. Their new experiment was a huge countdown clock. pic.twitter.com/OvZWSZZoOX
— Bret Taylor (@btaylor) 2019年2月23日
そして、このカウントダウン方式にかけられた議題の1つが、新機能の名称を「エアリアル」(航空の意)ビューにするか「サテライト」ビューにするかであった。
なかなか合意が得られず、経営陣ははなはだしく優柔不断で、エンジニアはフラストレーションを募らせた。
だが、テイラー氏の記憶によれば、グーグルの共同創業者セルゲイ・ブリン氏が余計な声をあげた――「鳥モード」にしよう、と。
・最善策——「鳥モード」は無視
テイラー氏と彼のチームはずっこけた。
サテライト派だろうが、エアリアル派だろうが、鳥モードがひどい名称であることにチームの誰もが同意しただろう、とテイラー氏は回想する。
しかも、それが「考えられる中で、一番ふざけた方法」で決められてしまったのだ。
そして、グーグルマップの開発チームは、件の最善策を採用することにした。上司の意見を無視することにしたのだ。きっと上司は忙しくて、それどころではないだろうと思い込むことにした。
そんなこんなでテイラー氏は、上司に無断で新機能の名称を「サテライト」に決定。幸いにもこの独断専行が覆されることはなく、今にいたっている。
めでたし、めでたし。かな?
References:twitter@btaylor/ written by hiroching / edited by parumo