『トクサツガガガ』松下由樹が毒親を熱演…オタク「全否定」に悲しみ広がる

日刊大衆

画像はNHKドラマ『トクサツガガガ』公式サイトより
画像はNHKドラマ『トクサツガガガ』公式サイトより

 SNSを中心に話題沸騰中のNHKドラマ『トクサツガガガ』。原作は『ビッグコミックスピリッツ』(小学館)で連載中の丹羽庭氏による同名漫画で、特撮オタクの女子たちの日常を描いた作品だ。

 小芝風花(21)演じる主人公のOL・仲村叶(かの)は、特撮作品が好きだということを周囲に明かせずに「隠れオタ」として生活していたが、通勤中に見かけた特撮オタの吉田久美(倉科カナ/31)らと意気投合し、徐々に仲間が増えて行く。

 2月22日に放送された第6話では、叶がなぜ特撮オタクであることを隠していたかが判明。それは幼少期に「特撮は女の子が見るものではない」と松下由樹(50)演じる母親にしつけられていたことが原因だった。

 年明けのある日、実家に帰省していた兄(渡部豪太/32)から電話が入る。その内容は母親が叶の部屋へ突如襲撃に行ったという、衝撃的な連絡だった。特撮グッズにまみれた自分の部屋を見せるわけにはいかないと焦る叶だったが、母親の影はすぐそこまで迫っていた。

 第5話まででも、叶が母親に対してのオタバレを過剰に気にするシーンがあったのだが、その理由が今回明らかになった。叶が子どもの頃、ある日帰宅すると、母親が自宅の庭で焼き芋を焼いていた。おやつの焼き芋に喜んだ叶だったが、よく見ると焚き火に使われていたのは叶が大事にしていたテレビ雑誌『テレビきっず』であった。

 母はにこやかな声で「また古い雑誌たまったら焼き芋しよけ」と言い放つ。「特撮は男の子が見るもの」「叶には女の子らしく育ってほしい」という考えを持つ母親は、叶が好きな『テレビきっず』を目の前で焼いて捨てたのだった。

 特撮だけでなくどんなジャンルであれ、グッズや本を大事にするオタクであれば、きっと誰もが心を痛めてしまうようなこのシーン。だが今回、叶と視聴者をどんよりさせる衝撃シーンが、ラストにまだ控えていた。

■「じゃかましい! くそババア!」

 正月に突如やってきた母を、家にあげずに済むよう画策をしていた叶だったが、母はすでに合鍵で部屋に侵入。叶がいまだに特撮好きであることを知ってしまう。その後、緊迫ムードのまま向かった割烹料理店で、母は叶の部屋から持ち出してきた特撮フィギュアをおもむろにカバンから出し、叶に詰め寄る。特撮趣味を否定するだけでなく、ようやく出来た大切なオタ友だちのことまで全否定するのだった。

 怒りと悲しみが交じる叶の表情をよそに、母の追撃は加速。「こんなもん大事にして何になるのよ!」と、叶が大事にしていたシシレオーのフィギュアの腕をもぎ取り破壊してしまう。その瞬間、叶がブチギレ。「じゃかましい! くそババア!」と平手打ちを放ってしまったのだった。

 フィギュアの腕をもがれた瞬間、ネット上でも同じオタク魂を持つ人たちから「お母さんひどいよ」「シシレオーの腕もいじゃあかん……これやられたら泣く」「最悪な毒親だよ!許せん」と怒りと悲しみの声が多数上がった。叶の涙をあふれさせながらの平手打ち。「くそババア!」という叫びを聞いたときは、母親と娘両方の気持ちを感じてしまい、ただただ苦しく胸がえぐられるような気持ちにさせられてしまった。

 親は子を心配しつい口を出したくなるが、それも度を越せば毒となる。親子といえど個人であることを忘れてはいけない。完全に決別してしまった仲村親子に和解の余地はあるのだろうか? 前回までは吉田らとカラオケに行くなどハッピーな展開が続いていたが、「隠れオタ」である引け目の根底に母親という存在があった。

 衝撃的なラストで締めた第6話だが、いよいよ3月1日の第7話で最終回を迎える。刮目して待ちたい。

※画像はNHKドラマ『トクサツガガガ』公式サイトより

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