苫米地英人が考える、これからのリーダーが備えるべき資質とは? (2/2ページ)

新刊JP

■人々を「ゴール」へと導くために必要なこと

本書を読むと、「慈悲」は高いIQによってこそ知ることができる世界であることが分かる。誰かの特定の感情や情動など気にしてはいない。もっと広い範囲――人類全体、そして生物全体にその目を向ける。

例えば、「世界の戦争と差別をなくす」という目標を掲げ、行動することも、「慈悲」だ。実はこれは苫米地氏自身が掲げている「ゴール」である。

とはいえ、いくら人類全体に目を向けたとしても、大衆の意識とかけ離れていれば、ゴールに向かうための説法は見向きもされない。
ブッダは「四つの苦をなくす」という大衆のニーズに沿って教えを説いたが、ニーズの変化に合わせて説き方もバージョンアップすべきだと苫米地氏は指摘し、現代は楽しさや快適さを享受できている人たちに応える「一緒に楽しみましょう」でいいと述べる。

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本書は「慈悲」をテーマにした一冊だが、注意しなければならないのは、本書を読んだだけで「慈悲」に辿りつけるということはまずありえないということだ。
どんな人間であっても、利己的な考え方から抜け出すことは難しい。もちろん「慈悲」に近づくためにすべき瞑想や考え方なども本書で説明されているが、その先に進むためにどんなことが待ち受けているのかは想像できない。

とはいえ、本書で語られていることは、21世紀を生きるためのリーダーにとって必要な資質であり、考え方であることは確か。これまでのリーダー論とは一線を画す、多くの人間にとって役立つ一冊である。

(新刊JP編集部)

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