「侍(さむらい)」と「武士」ってどう違うの?それぞれの語源から違いについて紹介 (2/3ページ)
それが安土桃山~江戸時代以降、次第に武技をもって仕えた武士の代名詞として定着し、今日に至ります。
武士(ぶし、もののふ)対する武士はと言えば、武をもって職能・生業とする者(士)を意味し、仕官の有無に関係なく「武を自らの本分とする」者であれば、たとえ浪人でも武士と言えます。
武に生きた浪人たち。彼らもまた武士だった(イメージ)
そもそも士という漢字は男性器の象形から転じて成人男性を指し、大人は自分の力や技量で生活を立てることから、現代でも弁護士や介護士などのように、特定の職能を示す言葉として使われ続けています。
また、武士を「もののふ」と読むこともありますが、これは律令時代の物部(もののべ、もののふ)氏と同じく、物≒得物=武器=武(軍事や刑罰、治安維持など)を表わし、部(べ、ふ)とはそれを担当し、取り扱う者すなわち武人を意味します。
まとめ現代では侍も武士もほとんど同じ意味で使われていますが、それぞれの語源に基づくニュアンスは、おおむね以下のようになります。
【侍】貴人に仕える職能者で、必ずしも武人ではない
【武士】武をもって生きる者で、必ずしも仕官していない
17世紀初頭に出版された『日葡辞書(日本語⇔ポルトガル語)』では、BushiやMononofuには「武人、軍人」的な訳語が当てられている一方で、Saburai(さぶらい)には「貴人」などと訳されており、かつて侍は武士の中でも特別な、高貴な存在と認識されていたことがうかがわれます。