エベレストの氷が解けてあらわになった無数の登山家の遺体(ネパール) (2/3ページ)
2016年には、エベレストの麓にあるイムジャ湖の水位が、雪解け水によって危険なほど上昇してしまい、ネパール軍がわざわざ排水を行わねばならないという事態まで生じた。

photo by istock
・解けた氷から露わになる数々の遺体
このように氷の融解が進むことで、かつて雪と氷に覆われていた数多くの登山家の遺体が露出し始めている。
そうした遺体が特に多く見られるのは、エベレストでも一番危険な地点であるクンブ氷瀑である。
ここは氷塊が前触れもなく落下してくるうえに、氷河がたった1日で大きくすべり落ちることがあるという難所だ。
2014年には、落ちてきた氷の下敷きとなって、一度に16名のシェルパが帰らぬ人となるという悲惨な事故もあった。

photo by istock
・遺体を下山させるには危険が伴う
そうした犠牲者の遺体を下山させるのは、細心の注意を払っても危険がともなう作業である。
しかも、たとえば遺体の運搬にネパールの役人の同伴が必要になるなど、法的な制約もあるために、遺体の搬出にかかる費用はおよそ440万~880万円ときわめて高い。