ライトノベル業界を席巻する異世界転生ブームと若者の死生観の変化 (2/2ページ)

心に残る家族葬

だがそれらは、立ちはだかったかと思えば主人公の能力で存外あっさりと解決してしまう。要するに、主人公たちにとっての異世界は何もかも自分に都合のいい「天国」なのだ。

■どうして異世界が天国になったのか

科学万能の世の中になり、日本人が神や仏の存在を心から信じる事が出来なくなって、すでに長い時間が経過している。神も仏もいないのであれば、昔から伝わる死後の世界の伝承を信じることも出来ない。それなら死後の世界はどのようなものでもかまわないのではないか。

たとえば自分が楽しんだゲームの世界に行けるのであれば、そのゲームの世界こそが自分にとっての天国なのではないか。おそらく『転生したら~』のようなファンタジーが多く書かれた背景には、そのような考え方があるのだろう。そして、それが多くの人々に受け入れられたということは、そういった考え方に同意する人々がたくさんいたということではないだろうか。

自分の憧れたゲームのような世界で恵まれた立場に転生する。これこそが日本の若い世代の死生観であり、新たな天国なのかもしれない。


「ライトノベル業界を席巻する異世界転生ブームと若者の死生観の変化」のページです。デイリーニュースオンラインは、カルチャーなどの最新ニュースを毎日配信しています。
ページの先頭へ戻る