〈目からウロコの健康術〉脳梗塞、心筋梗塞につながる危険な病 猛暑時に増える「血栓症」に注意! (2/3ページ)

週刊実話

その後は血液中のピラスミンという物質などの働きで、血栓は溶かされ跡形もなくなるといわれている。

 しかし、動脈硬化や老化が進んだ血管は、このシステムがうまく働かない。そのため血液が澱むことで血栓ができることもあり、その代表格が心房細動だ。

 この病気は、脳梗塞(脳塞栓)を引き起こしやすい事で知られているが、それは、心臓が震えるだけで血液を外に出せないから。血液同士がぶつかり血栓となるからだという。

 昭和大学横浜市北部病院循環器センター心臓血管外科・石野隆成医師はこう語る。
「これから本格的な夏に入りますが、人は暑いと熱を放出するため血管が広がり、血圧が下がって血流が悪くなる。加えて、水分補給が十分でなく、脱水症状を起こすと血栓ができやすくなり、心筋梗塞や脳梗塞などのリスクが増すのです。重症例では、突然、失神や心肺停止を起こす。しかし、軽症、中等症では、呼吸困難、全身倦怠感、不安感、動悸、冷や汗などになるが、特有の症状はない。『なんとなく具合が悪い』と言った訴えもありますし、熱中症と間違えやすいこともあります」

★血液が固まりやすいのは早朝

 こんな例がある。ある50代の男性は、以前から喘息で病院にかかっていた。猛暑のある日、「熱中症かもしれないのですが…」と来院した。病院ではさまざまな検査に加え、心不全のマーカーとなる物質の値を測定すると、やや高めの数値。肺血栓塞症か判断に迷う値だったが、念のため、さらに診察を加えた。

 ところが、それまでは体調は悪いものの、自分で歩き、話も出来ていたこの男性が、待合室で突然、心肺停止に至った。幸いに病院の中だったので、命は助かったが、処置が数分遅れていたら難しかった、と担当医は語った。

 最近は若い人でもコレステロールや中性脂肪の高い人が増えている。そういう人のほとんどは血液の流れが悪い。中でも、血流の澱みによって起きる血栓症は、動脈より静脈に多いといわれる。

 飛行機などで同じ姿勢で座っていると発症する急性肺血栓塞栓症などは、血液が心臓から吐き出される動脈よりも、心臓に戻る静脈のほうが血流がゆっくりしていて、血栓ができやすい。

「血液の成分のほとんどは水分です。

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