美しすぎた男装のイケメン女剣士・中沢琴の幕末奮闘記【上・浪士組編】 (2/4ページ)
しかし、彼女の名前が浪士組の名簿にリストアップされることはありませんでした。おおかた募集担当者あたりが「ここは女の来るところではない。帰れ!」などと追い返したのでしょう。
ここで大人しく引き下がったのか、あるいは「女だからと侮るのは、腕前を見てからにしてもらおうか!」などと食い下がったのかは確かではありませんが、いずれにせよどんなに強くても、隊列に女性が加わっているのは浪士組の外聞に差し障ります。
「……女の姿が悪いと言うなら、男の格好をしてやろう!」
そこで琴は髪を髷(まげ。おそらく総髪)に結い直して、名前も男らしく(琴之助?などに)改めたでしょう、再び応募にやって来ました。

男装で出直してきた琴(イメージ)。
「兄上!遅れ申した!」
貞祇の「弟」だと言い張りましたが、やっぱり正式な参加は認められず、ゴネにゴネた挙げ句、非公式に同行が黙認されたようです。
かくして琴は男装の女剣士として、激動の幕末にその一歩を踏み出したのでした。
モテすぎたイケメン女剣士、新選組(壬生浪士組)に入りそびれるさて、めでたく浪士組に(無理やり)参加した琴ですが、背丈は五尺六寸(約170cm)という男性にもまれな長身で、かつ顔立ちも整っていたらしく、京都に到着すると女性はもちろん男性からも言い寄られて大層困ったそうです。
そんな中、浪士組の発起人である清河八郎(きよかわ はちろう)が、幕府の意向に叛いて浪士組を尊皇攘夷の先駆けとするべく、江戸へのとんぼ返りを指令。