イタコの先祖とも言われる女神・菊理媛神は日本神話に登場する有名な夫婦の仲裁役? (2/2ページ)
白山信仰の主祭神として君臨
日本の神様は「古事記」に登場していると思うでしょうが、ククリヒメノカミは古事記には出てきません。日本書紀で名前がわずかに触れられているだけの女神なのです。
そういった扱いであるにもかかわらず、全国に広がっている白山信仰の主祭神・白山比咩神と同一神とされ祀られています。
白山信仰は山岳信仰であり、その総本山は石川県にある白山比咩神社です。ここから分霊された白山神社は全国に2,000社以上もあります。
白山比咩神社、外拝殿(wikipediaより)
ちなみに古事記は物語のような内容ですが、日本書紀は年代順にエピソードを記している書物です。小説のように楽しむなら古事記がおすすめと言えますね。
悩める生者に死者の声を届ける役目日本書紀では、「ククリヒメノカミが何かを言い、イザナギが褒めた」という意味のことが書かれているだけで、実際に何を言ったのかは書かれていません。
是時、菊理媛神亦有白事、伊弉諾尊聞而善之。
日本書紀巻第一より
しかし前後のエピソードから考えると、ククリヒメノカミが二柱の仲裁をしたおかげで、イザナギが無事にこの世に戻れたのではないでしょうか。
写真ACより
現在も死者の声を届けるイタコによって、生きている人が救われるという話があります。ククリヒメノカミは、悩める生者に死者の声を届ける優しい役目を負った女神なのかもしれませんね。
参考サイト:日本書紀、全文検索
参考文献:戸部 民夫「日本の神様」がよくわかる本
日本の文化と「今」をつなぐ - Japaaan