ヒッチコックかな。屋根の上に巣を作り老夫婦を激しく攻撃し続けたカモメ。6日間外に出られず(イギリス)
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イギリスでは、カモメが巣作りの時期に入ると、各地域によっては協議会が保護義務を担うことになっている。
そのため、カモメが勝手に住居に巣作りをしても追い払うことはできない上に、ヒナを守ろうとする親カモメからの攻撃を受けることがある。
ランカシャー州に住む一組の老夫婦は、カモメのつがいが巣を作り、ヒナが自宅玄関の真上にあるに屋根に滑り落ちてしまったことで、まさにヒッチコック映画並みの恐怖を味わっている。
親カモメがヒナを守ろうとして、玄関から出ようとする住民男性に激しい攻撃をしかけるようになったからだ。
子育て中のピリピリモードたっぷりの親鳥ゆえ、攻撃性は半端ない。男性は、怪我を負い、丸6日間も自宅外へ出ることがままならなかったようだ。
・老夫婦の自宅屋根に巣作りをしたニシンカモメ
ロイ・ピッカードさん(77歳)と妻のブレンダさん(71歳)は、相手が人間ではなく、まさかカモメに自宅軟禁されることなど思いもしていなかったことだろう。
2羽のニシンカモメのつがいがこの老夫婦宅の屋根に巣作りをし、ヒナを産んでからというもの、ロイさんは玄関からの外出がままならなくなってしまった。
ヒナが上の屋根から玄関の真上に設置されてある下段の屋根に滑り落ちてしまったのだ。ヒナを守ろうとする親カモメは、ロイさんが玄関から出てくるたびに激しい攻撃をしかけるようになった。

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・親カモメ、男性の後頭部を攻撃し怪我させる
体調が優れず、自由があまり効かないブレンダさんに代わって、ロイさんが買い物などの外の用事を済まさなければならない。
しかし、ある日ロイさんが玄関から出ると、カモメは攻撃をかけ、ロイさんの後頭部を激しく突ついた。ロイさんは出血するほどの怪我を負い、慌てて車に乗り込んで地元の病院で治療を受けた。幸いにして軽傷だったが、「顔を攻撃されていたらと思うとゾッとしますよ」とロイさんは話す。
玄関の横にはガレージがあり、キッチンからガレージに出入りできるようになっているため、そのまま車に乗って出ればカモメに襲われるという問題はないが、ガレージを閉めることができなくなるために不用心になってしまう。ロイさんは途方に暮れた。

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・協議会や保護団体はカモメへの対応をせず
カモメの攻撃でまる6日間も玄関から外へ出ることができなかったロイさんは、地元協議会に連絡するも「ニシンカモメが一旦巣作りすると、保護義務があるためどうにもできない」と言われた。
そこでロイさんはRSPCA(英国動物虐待防止協会)やRSPB(英国鳥類保護協会)へも連絡し、助けを求めた。ところが、鳥が無事なら人間はどうでもいいといわんばかりに、何の対応もしてもらえなかったそうだ。これにはロイさんは怒りを露わにしている。
結局、ロイさんから連絡を受けた地元BBCのラジオ局のみが、ロイさん宅へ出向き、一時的ではあるが気休めとして、またカモメからの攻撃をこれで凌ぐことができればと、イベント用のテントをガレージの真上に設置するというささやかな配慮を行った。
・ヒナが巣立つまでは待つ以外になす術なし
ロイさん宅へ訪問し、今後の対策を相談したという協議会は、「ニシンカモメの繁殖期前には、住民の皆さんには家に鳥が巣を作らないように保護対策をするなどして対処し、更にカモメの攻撃から身を守ることをお勧めしております。一旦カモメが巣を作ると、解決策は制限されてしまうのです」と述べている。
つまりは、どれだけ人間が攻撃されても協議会もなす術がないようだ。ロイさんも、どうやらヒナが巣立つまでは、今はひたすら我慢して待ち続けるしか方法はなさそうである。
References:Mirrorなど / written by Scarlet / edited by parumo