あなたは読めた?リアルタイムで記録する速記文字「いだてん」第28話振り返り
「いだてん」第28話「走れ大地を」が放送されました。
満州事変が起こり、時代は1931(昭和7)年、犬養毅が青年将校らに殺された五・一五事件を丁寧に描かれ、第二次世界大戦へと突き進む日本と「平和の祭典」オリンピックへの盛り上がりが対比されました。
まーちゃんこと田畑政治はその犬養毅が内閣総理大臣に任命されたというスクープをとり、本職である新聞記者らしい仕事をしました。そのスクープを求めて高橋是清のもとを訪ねた際に偶然対面したのが、まさに犬養毅。
リアルタイムで記録する速記者の技術確実な情報をつかんだ政治は興奮冷めやらぬ様子で会社に電話で報せますが、「アレがナニ」だの、「ナニしてアレが」だの、普通に聞いているだけでは理解できない内容……。それを聞き取ったのが、速記係の酒井菊枝(演・麻生久美子)です。ゆくゆくは政治の妻になる女性ですが、すでに指示語だけで何が言いたいのかを把握できているのがスゴイ!
さらに、電話を聞きながら書く速記文字がすごい。アレとかソレとかいう政治の話を忠実に聞き取り、速記文字で記していくのです。あの内容を理解できたのか心配でしたが、ちゃんと特ダネとして新聞記事にされていましたね。
ところで、「速記」という技術をご存知でしょうか。ICレコーダーもある現代ではあまり重視されない技術であり、若い世代ほど知らない人は多いかもしれません。ですが、議会や演説の発言を記録するために報道の現場などで重宝されてきた速記術は現代でも受け継がれていますが、やはり実用は減ってきているようです……。
いだてんで使われたのは早稲田式?速記は紀元前には確立していたといわれ、世界各地に独自の速記文字があります。日本では明治ごろから取り入れられ始めたとか。そこから、国会議事録の記録等で重宝するようになります。
衆議院式速記の一例
日本の速記文字は一種類ではありません。初めて実用化されたという「田鎖式」や、それをもとに貴族院速記者練習所で使われたという「参議院式」、その他「衆議院式」「早稲田式」などがあります。
いだてんで酒井菊枝が使っていたと思われるのが、「早稲田式」です。これは1930(昭和5)年に確立されたもので、主に通信教育の現場で使われたとか。
犬養毅の内閣総理大臣就任は1930年なので、早稲田式導入からわずか1年たらず。速記は一人前になるまでに10年はかかるといわれますが、菊枝さんは相当優秀だったんですね……。
ちなみに、演じた麻生久美子さんは台詞を覚えるよりも速記を覚えるほうが大変だったのだとか(笑)
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