広瀬すず『なつぞら』神回で、大人の女性に急激成長

日刊大衆

広瀬すず『なつぞら』神回で、大人の女性に急激成長

 夏本番を迎えるとともに、連続テレビ小説なつぞら』(NHK)もクライマックスを迎えた。ヒロインのなつ(広瀬すず/21)と坂場一久(中川大志/21)が、ついに結婚することになったのだ。まずは感動の8月3日放送回を振り返ってみよう。

 映画『神をつかんだ少年クリフ』の失敗を受けて、坂場は東洋動画を退社することを決め、さらにはなつに結婚できないと告げる。なつはこれに落ち込み、亜矢美(山口智子/54)と咲太郎(岡田将生/29)に励まされていた。まさにそのとき、坂場が「風車」を訪れ、咲太郎と衝突。そして坂場が、なつに心からの想いを告げて……という展開だった。

 この展開にSNSでも大きな反響があり、「神回!」「ボロ泣きしてしまった」という感動の声や、「イッキュウさんとなっちゃん幸せになってほしい」という2人の結婚を祝福する言葉が相次いだ。じれったい2人の恋がついに完結し、ドラマ的にも大きな盛り上がりを見せたが、なによりこの週はヒロインのなつを演じる広瀬すずの演技に魅せられた。

 注目したいのはこの8月3日の放送回と、その前日の放送のコントラストだ。8月2日の放送で、なつは結婚できないと坂場に告げられた直後、坂場への想いを切に語った。彼を好きになった瞬間から、才能ではなく坂場の言葉、生きる力を好きになったのだと、長ゼリフを涙ながらに披露したのだ。

 一方で3日の放送では、実に言葉少なく表情だけで演技していたのが印象的だった。坂場が愛を語るのを涙を流しながら優しく見守り、最後はそれを静かに受け止めた。この放送ではセリフの多かった坂場が男を見せたが、なつからは女性らしさや母性があふれ出ていた。2人の感情が入り組んだこの2話は、『なつぞら』史上に残る神回だったといえるだろう。

■美少女から脱却した広瀬すず

 それと同時にこの2話は、女優・広瀬すずが、大人の女性を演じた初めての瞬間だったともいえる。現在21歳の広瀬は、これまで映画『ちはやふる』シリーズをはじめとした青春モノに多数出演し、ヒロインを務めてきた。また、2015年の映画『海街diary』や17年の『三度目の殺人』のようなシリアスな作品でも、可憐な少女役が板についていた。それゆえ、ここまでしっかりした「大人の恋愛」を見せるのは初めてなのだ。

 考えてみれば、広瀬が演じるヒロインのなつは、ドラマの中では20代後半という設定。自分の実年齢を超えた大人の女性を、8月2日の感情的な「動」の演技と、8月3日の優しさにあふれた「静」の演技で見事に表現した。これまでのみずみずしく爽やかな少女というイメージを打ち破り、艶やかさまで感じさせるのだから、なるほど若くしてトップ女優として君臨しているだけのことはある。今後、広瀬すずには、どんどん大人の女性を演じてほしいものだ。

『なつぞら』は美少女として名を馳せた広瀬すずを、大人の女性に脱皮させた作品と、今後は評価されるだろう。放送は残り2か月を切ってしまったが、クライマックス回を目のあたりにし、今後の放送がさらに楽しみになった。(朝ドラ批評家・半澤則吉)

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