「第74回夏の甲子園」桐蔭学園の高橋由伸に沖縄尚学打線が襲い掛かる! (2/2ページ)

アサ芸プラス

この回先頭の1番・新垣が一、二塁間を抜ける右前打で出塁すると送りバントと犠牲フライで2死ながら三塁と、一打同点の場面を作ったのだ。打席には3回裏に適時打を放っている4番・大城。この大城に右中間を割る適時二塁打が飛び出し、しぶとく追いついたのである。まさに土壇場で見せた、甲子園初勝利への執念であった。

 かたやあと1死というところで、痛恨の同点打を浴びた高橋。実は4回表の同点ホームインの際のクロスプレーで太ももと腰を痛めていたのである。延長戦、その手負いの投手・由伸を沖縄尚学打線が徐々に追いつめていく。

 延長10回裏の2死満塁は逃したものの、12回裏に2死二塁と再び一打サヨナラのチャンスを迎える。ここで桐蔭学園はこの試合3安打と当たっている1番・新垣を敬遠し、この試合ここまでノーヒットの2番・宜保公夫との勝負を選択する。実は先の延長10回裏にも同じシーンがあり、新垣敬遠で宜保と勝負。この時宜保は四球を選んでいるが、またしても新垣との勝負を避け、宜保との勝負に出たのである。3ボール2ストライクからの7球目、宜保が打ち返した打球は一、二塁間を抜け、ライト前へ。前進守備を敷いていたライト・萩島賢からのバックホームで二塁走者は三塁を回りかけストップしかかる。ふたたび満塁かと思われたその時だった。返球がワンバウンドし、これを捕手・深田啓之が後逸。その間にサヨナラの走者がホームを駆け抜けたのだった。

 呆然とサヨナラの瞬間を見送るしかなかった高橋は試合後に「沖縄尚学の打線はいやらしかった。簡単にアウトになってくれなかった」と脱帽した形。一方、サヨナラにつながる右前打を放った宜保は「あとから聞いたら自分だけヒットがなかったようで、ぼくが打って全員安打達成」。そう、沖縄尚学はエース・東山晋が桐蔭学園打線に13安打を浴びたものの、桐蔭学園の投手2人から16本ものヒットを放ち、打ち勝ったのである。延長12回、試合時間3時間50分にも及んだこの激闘は、甲子園歴代開幕戦最長試合でもあった。

(高校野球評論家・上杉純也)=敬称略=

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