山寺宏一「自分を追い込み、いい仕事をやり続けたい」若手声優への危機感も吐露 (2/2ページ)
外国映画の吹き替えで、「ハリウッドスターの声をたくさん担当してますよね」とよく言われますが、ジム・キャリーやエディ・マーフィーが毎年ヒット作に出るわけじゃない。その代わり、新しいスターがどんどん登場してくるわけです。そういう、最近の人気スターの吹き替えが自分に回ってこないで、若手の声優がやっていたりする。「なんでオレじゃないんだ!?」と、すごく悔しくなりますよね。
ただ、悔しいけれど、今の若い声優たちは、すごくうまいんですよ。声優人口も増えていて、実力のある新人が次から次へと出てくる。だから自分も追いやられないように、スキルを上げて踏みとどまっていかなくてはならない。若手に負けられないという、危機感はありますね。
でも、そう思いつつも、昨日も楽しく飲んでしまったという(笑)。日々反省ですね。ただ、落ち込んでいても仕方がないので、自分を追い込んで、鼓舞して、ひとつでもやれることを増やしていく。それを繰り返していくしかありません。
声優の仕事は、たくさんの人たちが長い時間をかけて作り上げてきたものへ、最後に命を吹き込むこと。オリジナルアニメでも海外作品の吹き替えでも、自分が声を入れるまでの間に費やされた時間と想いと情熱を、胸に刻んで声を出さなければいけないと、強く思っています。
やまでら・こういち
1961年6月17日生まれ。宮城県出身。“七色の声を持つ声優”としてアニメや外国映画の吹き替えを担当する他、バラエティ番組の司会やナレーション、ラジオDJ、俳優、歌手としても活躍。代表作は、『アラジン』(ジーニー)、『それゆけ!アンパンマン』(チーズ他)、『かいけつゾロリ』(ゾロリ)など多数。