天才テリー伊藤対談「小池百合子」(1)東京が国に払った税収は10兆円超え (2/2ページ)
これ、都税を払っている身としては、疑問に思っているんです。
小池 昔からずっと続いている「東京はお金持ち」という理屈ですよね。東京に本社を置く企業がますます増えていて、法人税が東京都に集中するので、それを国が召し上げて地方に再分配するというわけですね。それは石原(慎太郎)さんが都知事だった頃からずっと続いてきたことで、これまで東京都が国に払った税収は軽く10兆円を超えているんですよ。
テリー ええっ、そんなに!?
小池 確かに、地方との共存共栄は必要だと思います。でも、それで地方の過疎問題や少子化対策は進みましたか、シャッター街は減りましたかといえば、改善された気配はないですよね。そんな砂漠に水をまくような方法では、地方にとっても都民にとっても、意味がありませんから。
テリー 普通に考えて、訳もなく楽してもらったお金なんて、まず真面目に使わないものですよね。
小池 それぞれの地域の特徴や特色を生かし、お互いに足りないところを補い合ってこその共存共栄です。「お前のところはため込みすぎだぞ」みたいな感じで税収を平準化したって、しかたがないんですよ。
テリー そうですよ。東京だって、税金が集まる分だけ、いろいろお金がかかるところがありますものね。
小池 ロンドン、パリ、ニューヨークなどとの都市間競争もあるわけです。本当に知恵を絞ってお金の使いみちを考えないと、日本は国際競争に勝つことはできません。