死を招く!「住んではいけない」危険な街マップ

日刊大衆

写真はイメージです
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 大切な命を失うのは、がんなどの重大病だけではない。知っていれば避けられる自然災害と人災をチェック!

 天災は忘れた頃にやってくる――。先の8月末の佐賀豪雨は、26〜29日の96時間の総雨量が多いところで500ミリを超え、床上・床下浸水1697棟。県内で3人が犠牲になり、1週間がたっても、鉄工所から流出した油の、住居や農作物への深刻な影響をはじめとする被害の全容が見えてこない。また、6月18日にはM6.7、震度6以上の揺れを記録した山形県沖地震が発生したばかり。「8月4日には、福島県沖を震源とする地震があり、宮城県と福島県の一部で震度5弱の強い揺れを観測。気象庁によれば、“2011年の東北地方太平洋沖地震の余震と考えられる”とのことで、今も、あの大震災の脅威は続いているんです」(夕刊紙記者)

 災害だけではなく、悪辣ドライバーにあおり運転、交差点での大惨事など、人命に関わる交通事故のニュースを見ない日はない。この数年の間に災害や大事故の起きていない都道府県が存在しないことは、文末の一覧表を見てもらえれば一目瞭然。我々は、いつ災難に巻き込まれるか分からないのが現実だ。

 そこで我々に必要となるのが、不測の事態に遭ったとしても、その被害を最小限に抑えるための知識と情報だ。まず災害発生時に、最も生死に関わるのは家・マンションの立地だ。『大震災・大災害に強い家づくり、家選び』の著者で、All About「住まいの性能・安全」ガイドの井上恵子氏は、こう話す。「重要なのは地盤の強さ。活用すべきは国土交通省の『重ねるハザードマップ』です。同マップでは土地の成り立ちから、地盤の強さの目安が分かるうえ、自然災害リスクへの詳しい言及もあり、まずは調べてみる必要があるでしょう」

 実際、佐賀豪雨の被害が特に大きく、887棟もの床上・床下浸水の被害が出た武雄市六角川流域をハザードマップで改めて見ると、一帯が洪水浸水想定区域を示す赤で示されていた。

「たとえば大規模開発の造成地でも、切土や盛土された部分がある可能性もあり、地震や水害での倒壊のリスクを知るうえで確認すべき。ハザードマップより、さらにピンポイントで詳しい情報を知るには、各自治体の役所で、その地域のボーリングデータなどを閲覧し、不安があれば施工会社への確認や、プロに相談するのがいいでしょう」(前同)

■地震や交通事故も危険

 地震の危険度を知るには、文科省の特別機関、地震本部の主な海溝型地震の評価結果のデータも参考になる。今後30年間にM7以上の地震が発生する可能性が示されており、「青森県東方沖及び岩手県沖北部」「宮城県沖」は、なんと90%以上という評価が出ている。「駿河湾から遠州灘、熊野灘、紀伊半島の南側の海域及び土佐湾を経て日向灘沖まで」は、70〜80%でM8〜9クラスの地震(南海トラフ地震)が起きると、今年2月発表の最新データでも示されているのだ。「6月に山形県沖地震が発生したように、地震が少ないとされてきた日本海側でも大地震の懸念が広がっています。さらに大手建設会社発表の耐震県ランキングでは、日本海側の各県が地震への意識が低いという結果が出ており、もしものときに大惨事になりかねません」(前出の夕刊紙記者)

 井上氏も、こう話す。「阪神・淡路大震災では、地震の揺れで倒れた家具の下敷きとなってのケガ、火災に巻き込まれての死亡件数も多かっただけに、家具の固定の実施や、耐震診断を受けておくなども大事でしょう」

 次に交通事故。まずは、大事故につながる高速道路での危険区域だが、「首都高、名古屋高速、阪神高速には事故多発箇所が非常に多い。首都高なら弁慶堀カーブや熊野町カーブ、名古屋高速なら鶴舞南JCTと山王JCTのカーブ、そして、阪神高速なら阿倍野カーブや朝潮橋カーブは警戒して走るべきでしょう。また、中央道下り線、阿智PA付近の急勾配が続く半径300メートルの魔のカーブでは、06年9月に、大型トラックなど17台の多重衝突事故が発生し、5人が亡くなりました」(交通ジャーナリストの村松虎太郎氏)

 だが、交通事故の現状分析「道路種類別の死傷事故率の比較」(国交省)を見ると、生活道路における死傷事故数は幹線道路の倍。中でも交差点が最も多いのだ。日本損害保険協会発表の「全国交通事故多発交差点マップ」によれば、17年に最も事故が多かったのは、宮崎市江平五差路交差点と、福岡市東区新二又瀬橋交差点の20件だった。

「江平は交通量が多いもののスムーズに流れる時間も多い。だが、朝夕の渋滞時にそのイメージで運転すると、追突事故につながってしまう。また、年間19件の東京・板橋区熊野町交差点は首都高などの橋脚が視界を妨げ、なおかつ高速道路の出入り口が交差点に隣接と悪条件がそろっていますから、警戒が必要です」(前同)

 災害・事故の危険を知り、自分の命は自分で守ろう。

■北海道~中部 危険な災害マップ

■関西~沖縄 危険な災害マップ

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